第40話 修学旅行−2日目−その2
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指示が出た。
宿での行為については、新田先生と瀬流彦先生と源先生に任せることになってしまうが、事情が事情なので仕方がない。模蕪先生と連れだって呼び出しを受けた。
関西呪術協会の監視員らが借りているのか、歩いて15分ほど離れた旅館の一室で模蕪先生共々監視員で一番偉い責任者らしき人と話す。
なお、その人は崇宰恭司と名乗ったが、オレの記憶に間違いなければ、崇宰家と言うと関西では近衛に次ぐぐらいの名門なので、かなりの大物が出て来たことになる。
で、話しの内容はネギのことだった。
朝倉に魔法がばれた時のことみたいだが、内容が酷い、酷すぎる。
ネコを助けようとする行為は確かに正しい。
が、そのやり方とその後の治め方がてんでダメだ。
ネコを助けようとして道路に突っ込み、その後一緒に車に轢かれそうになったから魔法で車を吹き飛ばす。
吹き飛ばした車は縦に1回転して運良くタイヤから落ちたらしい。
「運転手さんも大丈夫ですかー?」とか声をかけただけでフォローもしなかった上に、認識阻害もかけずに使い魔と話し、杖に乗って逃げて行った。
これが、麻帆良学園修学旅行一行を監視していた関西呪術協会の術者からの説明だ。
当たり前だがアクション映画のスタントばりの動きを強制された車は、そのまま使われていたら確実に事故を起こすぐらい車体のフレームが歪んでいたそうだ。
運転手は外的な怪我は無かったが、こんな事態を放置するわけにはいかず、眠くなったので路肩に寄せて一眠りしたら、「車が吹き飛んで1回転する夢を見た」と関西の術者が車のフレーム共々魔法で記憶を処置してくれたらしい。
ネギぃ………。
模蕪先生共々、余りにネギの杜撰な対応に、顔から火が出そうなくらい恥ずかしいわ。
オレは余りの恥ずかしさに一謝りしただけだが、模蕪先生にいたっては学園長と連絡を取りつつ、ひたすらペコペコ頭を下げている。
学園長も電話越しだが謝罪の言葉を告げた。
そのおかげか、なんとか未熟な魔法使い見習いが引き起こした杜撰な事故として手を打ってもらい、宿に戻ろうとしたら、周りがいきなり慌ただしくなり、崇宰さんは部下らしき人に呼ばれ席を離れる。
「遠坂くーん。これって絶対マズイよねー」
胃の辺りをしきりに抑えながら模蕪先生が声をかけてくる。
「あ? やっぱり模蕪先生もそう思います?」
そんなことを話していると千雨から念話が入る。
「(おい、暁。テメーどこにいやがる。旅館が大変なことになってるぞ)」
「(おや? どうしましたー?)」
「(おや? じゃねぇよ。朝倉のバカが暴走してアホなこ
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