第九話
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てくれそうなのがリズ姉くらいだから、リズ姉に聞くことにした。
リズ姉は弄っていた携帯から顔をあげ、ポケットにしまいながら答える。
「そんなわけないだろう。神話の中では黄帝に立ち向かった立場だぞ?」
「じゃあ、どうやって加工してもらうんだ?」
「いや、やってもらう必要はないだろう。なんせ、お前がいるんだからな?」
いえーい!いやな予感が的中したぜー!
「俺が、簒奪しろと?」
「そうだな。まあ、武双が運よく簒奪できなかったら他の鍛冶の神格を探せば良いだろう?」
この人は自分の弟にどれだけ死線をくぐらせるつもりなのだろう?
まだ権能の把握すらできてないってのに・・・
「まあ、それ以外に方法がないんだよな・・・気が進まないけど、行きますか」
「あ、そうそう!中国の空港でパパとママに会ったんだけど、これをアーちゃんに渡してって〜」
そう言いながら、林姉はパスポートを取り出した。
相変わらず、あの人たちは行動が早いな・・・
「私に・・・?一体なんですか?」
「ん?パスポート〜」
「戸籍ないのにどうやって!?」
おー、アテが驚いてる〜。
女神様が驚くってのは、結構なことだよな。
「まあ、あれで日本の正史編纂委員会が頼みを断れないくらいの実力者だからね。どこまでしてあるって?」
「う〜んとねえ・・・数日前に家に来て、ムー君たちと一緒に入国したことになってるって!」
「よし、それなら今すぐにも向かえるな」
確か中国には中国のカンピオーネがいるはずだし、早く行かないと取られる可能性がある。
「飛行機については、母さんのを借りるとしよう。確かこっちの空港に一隻置いてあったよな?」
「間違いないよ。って言うか、もう使用許可は取ったし整備も済んでる」
「おー、リズ姉さっすが!やることが早いね!」
「パイロットはどうするんだ?」
「もう呼んであるよ。母さんの知り合いから一人」
仕事速すぎるだろ・・・いや、それはさっき電話をいじってたときかな?
だとしたら、急に頼まれたパイロットは哀れだ・・・南無。
「というわけで、もう出るぞ。さっさと荷物をまとめろ。それと、立夏はアテに移動式の結界を付けろ」
「念のためだね。分かった!こっちに来て、アー姉!」
「あ、はい!」
さて、二人は結界関係で忙しいだろうし・・・立夏の荷物でもまとめるかな?
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