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MS Operative Theory
マグネット・コーティングとサイコミュ・システムC
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??MCとサイコミュの比較??

 MCとサイコミュには、実用化された時期やミノフスキー物理学を利用している点、機体の追従性の向上を狙った機構などの共通項が見られるが、いくつかの相違点も存在している。

最大の違いは、MCの効果が視覚的に分かりにくいことに対し、サイコミュはファンネルなどの誰にでも理解できるデバイスが存在していることである。このため、サイコミュの方が「優れた」システムと考えられがちであるが、実際にはそれぞれに長所と短所が存在する。ここでは、そうした双方の技術の相違点を開設する。


■コスト

 関節部分に施す「塗膜」に過ぎないMCと、高度な感応波返還機や送受信機、場合によってはファンネルなどの攻撃端末まで必要なサイコミュでは、MCの方がはるかに低コストである。

 また、サイコミュは既存の機体に搭載することができないため、専用の機体が必要となるが、MCは従来機に処理するだけで効果を発揮する点も重要である。


■拡張性

「考えるだけ」で操縦可能なサイコミュは、医療分野などへの応用が考えられるが、民間用として使用するには軍事機密などのハードルが存在する。

 また、操縦機構に過ぎないサイコミュを他分野へと転用するのは困難であると思われる。MCは「機械的な干渉を打ち消す」という単純な発想のため、多くのメカニックに転用可能で、TMAやTMSの変形機構補助用としても使用された。


■実用性

「10年遅れていた」連邦軍が揮発したMCと、「10先を行く」公国軍のサイコミュでは、どちらが高度な技術かは一目瞭然である。

 しかし、前線での使いやすさでみた場合、簡素なシステムで稼働するMCに軍配が上がる。サイコミュが稼働不能に陥れば機体はハングアップしてしまうが、MCが機能しなくても機体は稼働する点も重要である。


■レスポンスの向上

 この場合のレスポンス(追従性)とは、パイロットが入力を行ってから、それに対して機体が反応するまでのタイム・ラグのことを指す。この面では(補助的なものだが) 「考えるだけ」で操縦できるサイコミュがMCを上回る。

MCもレスポンスを向上させるが、パイロットとマシンの間に操縦桿(入力インターフェイス)が存在しているため、理論上サイコミュを超えることはできない。


■運動性の向上

 MSやMAにおける運動性とは、回避性能や旋回速度などの「身軽さ」をあらわす。運動性の向上を主眼としたMCに対して、サイコミュは運動性を直接向上させる装備ではない。だが、サイコミュを介した認識力の拡大によって敵を素早く察知することが可能である。

このため、「レスポンスの向上」による回避性能の向上と併せると、総合的にはサイコミュが優勢になると考えられる。

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