第六十四話 死中に活を求める
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対して攻撃を仕掛けることになるのか?」
「――――それに関しては分からんな。だが、そうなると思っておいた方が良いだろう。今後もこの連合のように議長の平和な世界を創るために行う政策に対して反発する勢力が出てくるはずだ。ごく小規模なものから今回のような大艦隊まで……特に中立圏の国は厄介だろうな。ああいった手合いは自分たちの領域を踏み込まれるのを極端に嫌う」
「まだ戦争、続くんだね――――」
「ルナマリア、不安になるのはわかるけど、この戦いで勝てば実質戦争は終わりだよ。いくら中立国って言ったって連合が斃された後まで抵抗つづける何てことそうそうないさ」
レイの言葉にルナマリアは戦争がまだ続くのかとうんざりした様子を見せ、ショーンがこの戦いで勝てば平和に随分近づくと予想する。事実、連合が崩壊すればザフトに抵抗できる戦力など殆どないであろう。規模だけでいうなら匹敵するものがあってもザフトは連合と真っ向から対等に戦争してきた唯一の組織なのだ。その組織に勝てる勢力などそうそうあるはずもない。
「何にせよ、指示があるまで俺達は待機だな。無論、すぐに出られるよう準備はしておくべきだが」
プラントで待機せずにミネルバの方で待機しておいた方が良いとレイ達は判断してそのままミネルバに滞在しておこうと話し合う。
「でも、一体いつまで戦争が続くんだろうな……いい加減うんざりだよ。皆必死に戦って死にそうになってさ……」
ヴィーノがまだ戦おうとする敵がいる事と戦争が続くことに対して苦々しい表情で言う。
「そうだな、戦場で……デイルみたいに、仲間や家族が死ぬのはもうたくさんだぜ……」
ショーンもかつての戦友が討たれたことを嘆いているのか悲しげな表情で言葉を続ける。シン達は暗い雰囲気に包まれる中、レイは周りのメンバーに対して発言する。
「ならば終わらせるんだ。この戦争を……俺たちの手で!」
戦争は未だに終息の様子を見せず、彼らの戦いは続くことになるのだろう。それでも確実な平和が訪れるのを願い、その為に彼らは戦い続ける。
◇
『あと三分でスニップ隊の攻撃予定時間です――――』
ガーティ・ルーのオペレーターが、MSに搭乗し待機しているネオ達に報告する。一分後にネロブリッツを駆るダナ達の攻撃が成功すれば作戦は開始となる。既に出撃しているスローターダガーやダークダガーも二機編成で移動中だ。
「よし、これが最後の確認だ。以後はまともに連携を取るための通信はないと思っておけよアウル、エミリオ――――俺達は予定されているこのラインまでは編成して移動する予定だ。だが、実際に敵の出方によって位置は変化する。あまりデータは当てにするなよ」
『りょーかい、でもライン超えたら勝手にさせてもらうからな』
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