マザーズ・ロザリオ編
終章・全ては大切な者たちのために
戦神―古の秘言
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された古の秘言を……
「『K』―――Luz del rojo brillante,niguna persona que hose saber.Las llamamas del purgatorio.Gran espada ardiente.Lo hace dar muerte a los enemigos.」
ローマ字『K』はルーン文字では『ケン』、炎を表す記号に当たる。
次いでルーン詩を詠唱、千変万化の武具を体現する炎王スルトの魔剣、レーヴァテインの真の姿を詠う。
レーヴァテインは煌々と燃える炎の塊に変化し、ハンニャの右手に宿った。
「《レーヴァテイン・オリジン》。アルヴヘイム各地に封印されている伝説級武器や防具の幾つかはこういう《原初》の姿を解放できるヤツがある。現在確認されているのは《レーヴァテイン》《グングニル》《ミスティルテイン》。俺の予想じゃキリ坊の《キャリバー》やリズっちの《ミョルニル》ユージーンの旦那の《グラム》も対応する呪文が分かれば何か起きるぜ」
観客席のどよめきの中、炎はまるでそれ自身が意思を持っているかの如く動き、突然側面から襲いかかってきた。
「くっ……!?」
オートガードの焔鎧が発動するが、炎は焔を飲み込むと速度を緩めず俺に向かって野太い咆哮をあげる。
「『焔盾』!!」
鎧より守りに特化した盾が炎の奔流を受け止めるが、それすらも徐々に浸食される。
(この調子じゃ『灼焔霊衣』だって怪しいもんだ……!!)
特殊攻撃を絶対に無力化するという効果を以てしても太刀打ち出来ないのではという恐れに冷や汗を垂らす。
(どうする……!?)
―ゴウッ!!炎が遂に盾を破り、レイの体を飲み込んだ。
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炎と焔の衝突は最初の内は拮抗していたが炎は際限なく燃え上がり、焔の使い手ごと飲み込んでしまった。
上からその様子を見ていたシノンはその光景に思わず顔をしかめたが、ふるふると頭を振って気を取り直す。
シノン自身は全く認めてはいないが、武器の性能も勝敗を決める重要な因子というのは事実だ。
レイとハンニャの場合、プレイヤースキルにそんな差があるとは思えない。違いは経験とその僅かな武器性能の差だ。
負けて戻ってきたら軽く笑い飛ばしてやれば、大いに拗ねながらも気分を変えてくれるだろう。
(……でも)
そんな事を考えながらもシノンは頭の隅で「あいつがここで終わるはずが
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