第一部「吉良吉影は眠れない」
第四話「サンジェルマンにて」
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かして図星?テキトーに言っただけだってのによぉ〜。」
…なんだ、偶然か…。にしても本当にイラつくな。こいつに関してはいつかしつけをしなくてはならないらしい。明日にでも教育させとくか。
「そんなことをしてる暇があるならとっとと私についてこい。」
「おぃおぃ…冗談も通じないのかよぉ〜。」
「あぁ。そんなものは知らん。」
そんなくだらない会話をしていた私はいつしか感情を、覚えた。なんだ?友情なのか?かつて味わったことのない胸の高まり…。
「どうしたんだ?吉影様〜?ボーッとしちゃってさぁ〜。」
「ん、あぁ悪いな。」
「ぉ?今謝ったよなぁ〜??強情なあんたが俺に謝ったよなぁ〜!!」
「そんなことはどーでもいいだろ!!」
私に向けて指を差し、大げさに笑う有伍をみていると腹が立つ。前言撤回だ。これは友情なんかではない。恥辱だったのだ。
「お前をみていると腹が立つな。」
「なんでだよぉ〜。」
そして駄弁っているうちにサンジェルマンへと行き着いた。しかし学校から徒歩5分だというのに…何故か30分もかかってしまった。これは全て有伍のせいだ。絶対にそうに決まっている。
「やっとついたなぁ〜。吉影様〜。」
「お前のせいで5分の道を30分もかかってしまったがな。」
「いや、元はと言えば、サンジェルマンに俺を連れてくからこうなったんじゃないのか?」
…。言い返せない。そもそも何故こいつを連れてかなければならなかったのだ?むしろ邪魔だったはずだ。何故…私は…。
「うるさい。そんなことはどうでもいいんだ。」
「そうやって話を流す〜。いつもいつもよぉ〜。」
「黙れ。木っ端微塵に吹き飛ばすぞッ!!」
もう我慢できない。こいつを置いて行く。決めたぞ。しばらくはこいつには構わないし構うこともない。私は一人で店内に入る。
「有伍、そこでまっていろ。」
「ぇ?何でぇ〜?」
「お前といるとバカが移る。そこで待っていろ。面倒だからな。」
「お、おぃ!!」
私はところかまわずサンジェルマンの中へと入る。無視だ。早く済ませるか。返って面倒だからな。
チャリンチャリン…。
「ありがとうございました。」
私はサンドイッチの入った紙袋2つ持って店を出た。何故2つか?これは有伍の分だ。勘違いするなよ。別に友情など抱いていないし友人とも思ってはいない。騒ぎやすい彼の口止めのためだ。あくまでも私のため。
「買ってきてやったぞ。」
「ぉー。吉影様もなかなかいいところあるじゃねぇか!!」
「ほれ、早く受け取れ。私の腕が疲れる。」
「ほいほい。ありがとさんっ!!」
有伍が私の手からサンジェルマンの紙袋を受け取ろうとした時、何者
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