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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
異邦人のお茶会
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俺、寺西一輝は十六夜の部屋に向かっている。
何でも、親睦会をするそうで、飛鳥と耀に来るように言われたのだ。

「確かこの辺だったはず・・・ん?なにやってんだ、飛鳥?」

十六夜の部屋に付いたはいいが、なぜかその前にお盆を持った飛鳥が笑顔で青筋を浮かべながら立ってる。

「見て分からない?両手がお盆でふさがっていて開けられないのよ。」
「なら、中の人に頼めばいいじゃ・・・そういうことか。」

俺はこの状況の原因をなんとなく理解し、扉を開ける。
敵に回しても何にも得はないからな。

「ありがとう、一輝君。あ、春日部さん?通してくれないかしら?でないと高くて美味しい紅茶が冷めてしまうわ。」
「りょ、了解。」

そして、扉の前に立っていたらしい耀は、飛鳥がここまで怒っているとは思わなかったのだろう。軽く怯えてる。
よし、触れないでおこう。

俺は備え付けられている椅子に座り、進行を女子二人に任せることにした。

「それじゃ、第一回異邦人の親睦会を開催しましょうか。」

飛鳥のその台詞に、女子二人がわー、パチパチ、と手を叩き合っている。
よく他人の部屋で勝手に盛り上がれるものだ。俺からしても他人の部屋なのだが
十六夜もそんな感じの表情をしているが、

「ま、人の部屋で勝手に開催するのはいいとして。」

いいのか。まあ、十六夜らしいっちゃらしいか。茶請けのチョイスも悪くないしな。

「一輝のところのメイドたちは参加しないのか?ヤシロとスレイブはよく知らんが、残りの二人は異邦人だろ?」
「今回は、あの時召喚された組の、だそうだ。あいつらは別の機会に何度か集まってるって言ってたし、いいんじゃねえか?」
「ならいいか。主催は女子組なんだから、進行はそっちで頼むぜ。」
「だな。俺はそっちに任せるよ。面倒だし。」
「任せなさい。お題だって決まっているのだから。」
「うん。第一回のお題は、自分の世界の生活観で行こうと思う。」

え・・・俺、陰陽師関係でかなりしゃべらされたんだけど・・・

「まあ、いいんじゃねえか?お嬢様や春日部がそういうSFチックな話題を振ってくるとは思わなかったが。」
「そうかしら?自分の生きた時代と別の時代の人間と話し合うなんて、なかなかに素敵だと思うけど。」
「私はそういう会話にはあんまり興味ないな。・・・でも三人を見た感じ、私が一番未来から来てるみたいだし、話題は提供できるかなって。それに、一輝のいた世界のなら、かなり興味あるし。」
「待て、既にかなりしゃべらされたんだが?」

この上で、さらに新しい話題なんて・・・まあ、あることにはあるか。十分に驚いてくれそうなのが・・・

「そんなことを言いつつ、まだ十分あるだろ?」
「・・・まあ、一応あるな。」
「なら、
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