閑話 Trick or Treat! Happy Halloween!
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ていない相手には悪戯しろと言った。それに他意はない。そして、ステラ自身も悪戯という意味に裏など当然ない。しかし、ステラに好感情を持っているシンとステラを強敵だと認識しているルナマリアにはその手の発言は○○な意味で悪戯をするものだと想像してしまった。
「ルナマリアか――――そんなところでどうした?」
そして、レイの空気の読め無さはこういう時に限って発揮される。ルナマリアの存在に気付いたシンは慌てて弁明しだした。
「ル、ルナ!?違うぞ、これはそういう意味じゃないはずだ!?ステラ、ちょっと待ってくれ!お菓子は用意するから悪戯は止めてくれ!頼む!!」
「?ステラ変なこと言った?」
そういった意味で捉えていないステラにとってシンの発言はそんなに悪戯が嫌だったのだろうか程度にしか感じない。だからこそ、そんな事を尋ねるのだが――――それは火に油を注ぐ結果となった。
「シンの……バカァァァ―――――――!!!」
「ヘブゥッ―――!?」
シンはルナマリアに攻撃を食らい、しばらく気絶する結果となった。彼の受難はステラの精神年齢がもう少し成長するまで続くことだろう。尤も、精神年齢が成長すればステラもルナマリアを敵認定する結果となって激化する可能性も大いにあるが。
ステラはとりあえずシンに悪戯――――水性ペンで顔に猫の落書きをする程度の可愛らしいものだ――――をして次のお菓子を貰いに行くのだった。
◇
「あ、菓子だァ?」
「うん、Trick or Treat!」
次にステラが来たのはマーレとハイネの所だ。彼らは丁度訓練中だったらしく、どちらがスコアをより多く稼げるかという賭けをしながら訓練していた。
「どうするよ?菓子なんか持ってるか?」
「いや、待ってろ。確かこっちにあったはずだ」
ハイネは菓子を持っておらずマーレに話を振るが、どうせマーレも持っていないだろうと思っていると予想外の返答が来て少しだけ驚く。
「ほら、これでいいか?」
箱に入ったお菓子を投げ渡すマーレ。ステラは持ち前の反射神経で上手く掴み、パッケージを確認する。
「何これ?タバコ?」
「おいおい、タバコはまずいって。税金も高いの知ってるだろ?」
見るからに紙タバコの箱にしか見えないものを渡され、ハイネは思わず年齢的な事だけでなく、税金的な事でもツッコミを入れる。プラントのような空気が限られている場所である上に、健康に害悪を及ぼすタバコは物凄い税金がかけられている。プラントではタバコ一本吸うくらいなら高い酒でも飲んだ方が良いと言われるほど外聞的に印象に悪く、高いものだ。
「よく見ろ、ココアシガレットだ。単なる菓子だよ、そりゃ」
そう言われ、もう一度見てみるとパッケージこそ
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