第六十二話 少ない望み
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知らん!第一俺はあの艦のメンバーなんぞ、アスランとラクス・クライン以外は知らんのだぞ!貴様が勝手に決めておれ!」
アスランも現在はミネルバに所属している以上、イザークが実質的に知っている艦のメンバーなど居ない。ディアッカも確かに聞く相手を間違えているなと思い、頭を掻く。
「どちらにせよ、次の指示があるまで俺達はこのコロニーレーザーとやらを奪われないようにしなくてはならん」
「こんなもん、とっとと解体しちまった方が良いと思うんだけどねぇ?」
連合が投降した後、コロニーレーザーの性能を知った彼らはこの兵器の危険性を重々理解していた。本体の移動が可能であり、エネルギーのサイクルもかなり早い。ミラーの放熱の関係上そこまで連射は出来ないにせよ、いざとなれば崩壊覚悟で二連射できる。
少し移動して射角の調整さえしてしまえばどのプラントも狙えると言っても過言ではないだろう。それほどの驚異的な兵器でありながら、相手の総司令官は投降してくれた。もし自分たちがその投降に応じずに敵が自滅覚悟でコロニーレーザーを放っていたなら最後、自分たちジュール隊もおそらくはゴンドワナの後を追うことになっていただろう。
「おそらく、アルザッヘルから敵部隊が来るだろうな」
「まあ、連合側としちゃ見過ごせないだろうしな、このプラン」
「連合というよりも上層部の人間が、だな。プラントでも提唱したのがデュランダル議長でなければ受け入れられまい」
建設的な事を考えるべきだと思い、二人はデスティニープランについて話すことにする。実際、連合の上層部はこれを受け入れられないとすぐさま部隊を用意しており、イザーク達の予想はあっていた。
「しかし、敵がどう動くかが問題だ。プラントを直接狙うか、あるいはこちらのコロニーレーザーか?」
「実際、コロニーレーザーの方に来る可能性もあるから戦力の再編を頼んでるんだろうし。案外、ミネルバとラー・カイラムが動けばアルザッヘルも落とせるかもしれないけどさ」
ベルリンの大型兵器の破壊、ヘブンズベースでの活躍、ダイダロス基地の奇襲制圧――――確かにこれらの戦果を見ればアルザッヘルを落としたと聞いても驚かないだろう。だが、イザークとしてはそのディアッカの落としてくれたら楽という様な考え方は気に入らない。
「ディアッカ、いつから貴様はそのような軟弱な考えを持つようになった!」
「いや、冗談だって……でも、お前だってそうなったとしても納得するだろ?」
「どうだかな?当てにするのと戦力として見るのとでは違うぞ。何せ戦力を分散していたダイダロスと集中させるであろうアルザッヘルでは状況が違う。いくらアイツがいて戦力が充実してたとしても難しいことに変わりはあるまい」
そんな事を話し合いながら彼らは部隊の再編を
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