第六十二話 少ない望み
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殺せるっていうなら構わねえぜ」
エミリオも作戦に同意を示し、ダナの方も作戦は否定しない。アウルも敵を倒せると言うなら別段問題ないとばかりに賛同していた。
「まあ、きついことに変わりはないが、作戦を開始するぞ!」
生き残るために彼らはファントムペインとして最後の戦いに挑む事となる。
◇
「デスティニープラン?」
ジュール隊はコロニーレーザーでの戦闘を終了させたのち、部隊の再編を命じられゴンドワナの代わりとなる指揮官として行動していたのだが、デュランダル議長がデスティニープランを提唱していたのをディアッカと共に見て驚く。
「イザーク、お前知っていたか?」
「いや……」
ここ最近は忙しく本国との連絡を取っていなかったことで情報が渡されなかったのだろうかと思いつつも、それにしても急なタイミングだと彼らは思う。未だに総司令官の命令に従わなかった一部の連合部隊の残存戦力によって僅かながらもゲリラ的な攻撃を仕掛けられている。
無論、すぐさま鎮圧されるものの、こう頻度が多くては他の仕事に手が回らなくなってしまいそうだ。とはいえ宇宙でゲリラ戦を仕掛けるのはかなり難しい。回数も規模もそこまでのものではなく、部隊の再編成自体は問題なく進んでいた。
「このタイミングで発表って事は……これも政治ってやつなのかね?」
「だと思いたいがな――――」
デスティニープランに対し、イザークもディアッカも思う所があるのだろう。味方にも教えず、急にこんなことを言い出したのだ。おそらく後ろめたいこともあるのではないか?そんな思いを抱きつつも、二人はかつての二年前の大戦を思い出す。
「そういや、二年前の時も色々あったよな?」
「何だ、いきなり?」
ディアッカはそのことを口にして実際あの時はどうだったのかという事を思い出すかのように言う。
「フン、確かに貴様はあの時はアークエンジェルの一員だったな」
イザークとディアッカ。かつて同期であり戦友であったものの、お互いにどんな巡りあわせか敵同士として再会した。しかしながら、最終的には共に協力――――というより共闘することで連合の最新鋭MSを倒したのだ。
「結局、俺達は何のためにこの軍服を着て、何を守ろうとするかだよな――――」
アークエンジェルが今もテロリストとして追われていることは知っている。ディアッカとしては複雑な気持ちではあるが、自分たちの方が間違っているなどとも思えない。
「ともかく、このプランとやらの詳細が分かっていない以上、俺達が闇雲に賛同も否定するわけにはいかんだろう。求められているのは適切な状況判断と、自分で見極める力だ」
「アークエンジェルの奴等と出会ってもそうしろって?」
「そんなことまでは
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