2章 これが「異能者、無能者の会」
第十四話「顧問の名にかけて」
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一体誰なんだ?
メル
「ぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあ?死んじゃえ死んじゃえッ?皆まとめて、死んでしまえッ?」
シャイン
「な、なんだ!?」
また一つ、変貌遂げる。それは僕の知るメルとは程遠い存在…言わば裏の存在。闇に当たる負の部分。僕にもそれはあったように、彼女もなんらかの形で現れていたのだろう。
メル
「ヴァアァアァアァアァア?コロス?コロスコロスコロス?コロス?ミンナミンナミンナ?」
シャイン
「メ、メル?」
明らかにおかしい。このままではとんでもないことが起きてもおかしくない。その禍々しいような気力は僕が恐怖を覚えるほど、負の感情に囚われていたような嫌な感じがする。
シャイン
「だ、大丈夫か!?」
メル
「ダイジョウブ?ナニヲイッテイルノ?ワタシガキライナンデショウ?ナラミンナシンデシマエバイインダ。ミンナミンナミンナ…。」
シャイン
「落ち着け、落ち着くんだ。ゆっくり深呼吸し…ぐぶぁ!?」
気がつかなかった。メルは目にも留まらぬ速さで僕を捕らえ、地面に押さえつけた。
シャイン
「ぐはっ!?メ、メル??やめるんだ!!メル?」
メル
「ウルサイ、ダマレ…ダマレダマレダマレッ?」
もはや僕の声など届きはしなかった。ついにメルは僕の喉を押さえつけ、殺めようともしている。これは明らかにマズい。とんでもない。抜け出さなければいけない。しかし予想以上の力で押さえつけているせいか、もがけばもがくほど苦しくなる。
シャイン
「ぐぁああ…。メ…ル…やめ…」
メル
「ウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイ…」
もう僕は死んでしまうのか?次第に視界がボヤけてくる。意識も…なくなる。僕の命が…尽きる…。
シャイン
「…ぅ…ぅ…ぁ…。」
メル
「ウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイ…」
もう…ダメだ。
と思った。しかし、唐突にメルは僕の体から離れる。僕は改めて周りを見渡す…。そこにはメルの両腕をガッシリと止める顧問の姿があった。
国語の教師
「なぁ…これはどういうことだ?シャイン君…。何故こうなっているんだい?」
シャイン
「先生…。わかりません…メルが突然おかしくなって…」
国語の教師
「そうか。ならいい。悪かったね。一足遅れてしまって。始末書に手こずらされたよ。まったく…。」
この人…何者なんだ?桁違いの力をもつメルを相手に余裕すら見せている。もともとそういう性格な人だってことはわかる。けどこんなにも平然としているなんて…
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