第一部「吉良吉影は眠れない」
第三話「強盗」
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話したまえ。」
「うぐぁ…。お…俺は…持ってねぇ…。テメェ…何者だ…?」
持っていない…だと…?じゃあこいつはなんなんだ?ただの強盗?いや、確かに、弓と矢を知っているようなそぶりだったはずだ。
「何者か聞きたいのはこっちだ。さぁ、話せ。弓と矢、お前の知っている範囲でいい、話せ。その代わりに逃がしてやる。」
「それは…本当か?なら、教えてやる。俺は、その弓と矢について…知っている事は、一つだけだ。」
私は一言一句、聞き漏らしのないよう、アンジェロの発言に耳を傾けた。
アンジェロ…彼はつい最近、矢に射抜かれスタンド使いになったという。その射抜いた男は彼にこう告げたらしい。「私は君の味方だ。その君の分身のようなものは君に手を貸してくれる。好きなことをすればいい。もう一度言っておく…私は君の味方だ。」と。そしてアンジェロは自らの行う、強盗に身を投じてきたという。
「…その男…何者だ?」
「しらねぇ…。」
「嘘はよくないな。」
ゴスッ…。
息も絶え絶えのアンジェロに私は蹴りを加える。アンジェロはその痛みという痛みに悲痛の声をあげ、悶絶した。
「ぐぅうううぁぁああぁっ?わ、わかった?わかったよ?話す?全部話す?」
「最初から素直に話せばよかったのにな…。さぁ、言うんだろう?言えよ。」
私は無理やり、両腕でアンジェロの胸ぐらを掴み上げた。だがアンジェロは不敵な笑みを浮かべていた。
「バカめっ?油断大敵とはこのことだなぁ!!ぇえ!?そうだろ!?な、そうだろぉ!?」
アンジェロは手の塞がった私に対し、アクア・ネックレスを私に放った。
「な!?なんだって!? 」
「へへへ…。死ねッ?」
死ぬ?私が死ぬ?こんなところで?そんなはずはない。この吉良吉影はこんなところで死ぬわけがない。運は、私に味方してくれているからだ??一か八かだ、こいつをこの場で爆殺するしかない。そうなれば私も爆炎に巻き込まれてしまうだろう。だが、選択の余地はない、やるしかない。ハイリスクだがやむを得ん?
「キラークイーンッ? こいつを爆破しろォーーーー?」
ボゴォオオオオオンッ?
スイッチを押した瞬間、アンジェロの体が白く輝く。起爆には成功した。だが、私もただでは済まない。至近距離での爆破は私にも被害は及ぶ。しかし、何かに引き付けられるように私は後方に体が持って行かれる。
ガオンッ?
「!?これは!?」
「へへへ…待たせたぜぇ〜。吉影ぇ〜。」
私を支えたのは、あの虹村有伍だった。
彼のスタンドの能力、削り取る能力で空間を削り取る。すると私が引きつけられ、瞬間移動する原理だ。おかげで私は傷ひとつつかずに脱却することができたのだ。
「有伍、君という奴は…。」
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