第一部「吉良吉影は眠れない」
第三話「強盗」
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第三話「強盗」
あれから私はスタンド使いを増やしている元凶を探し回ることにした。私の意とは反すが、仕方ない。やむを得ない場合は殺人でも犯そう。
スタンドはスタンド使いにだけ見ることができる。だから殺人罪には問われない。全ては私の未来のためだ。
だから私は今もこうして、近所をうろついているわけだ。
「…探すというのも苦労がかかるな。なんなら有伍に探させれば良かったのかもしれない。」
名も顔も知らない一人を探すのには手間がかかる。そんなのはわかっている。しかしこれでは安心して熟睡できない。だから何が何でもその犯人とやらを私自身の手で探し出すしかないわけだ。人生中でこれほど面倒なことはなかっただろう。
「他をあたるか。」
一通り巡回してみたものの、それらしき怪しい人物はいない。見渡す限り、サラリーマンや学生…高齢者と様々いる。だがそれらしき、問題を起こすような奴はいなかった。
「これほど辛い事だとは思いもしなかった。私としたことが…侮ってしまったか。」
探すことに嫌気がさした私は腕を組み、探す宛を考えることにした。そんな時、偶然銀行付近にいたせいか、とある事件に巻き込まれる。そう、強盗だ。犯人は回収と同時に店から飛び出したようで、私と接触してしまった。
「!?な、なんだ!?」
ドカッ…。
「んだテメェ?」
尻餅を着いた私は、接触した男の顔を見た。
この顔は…指名手配されているはずの人間、「安藤十四郎(あんどうとうしろう)」連続強盗犯だ。彼は長いこと強盗を続けてきた。異名はアンジェロ。その件数なんと30件にも登る。その凶悪犯が私の目の前に立っている。どうするか?決まっている。捕まえて見せるさ。そして懸賞金を受け取る。目の前のチャンスは逃さない。これが私だ。
「安藤…十四郎…。」
「テメェ…何者だ?ぇ?まさか警察の追っ手か?いや、若すぎる。さては俺にかけられた懸賞金目当てか?」
「そのつもりだが…何か問題があるのか?貴様にはあるだろうが、私は知ったことではないんだ。」
安藤十四郎…。こいつがその安藤なのか?顔つきは凶悪だが、武器も何も持っていないようだ。どうやって強盗をしてのけたのだ?
「へぇー。威勢だけは認めてやるよ。しかしだな…お前さんはここでくたばってもらう。」
「ほぅ…武器も何も持たずに?ハハハ…笑わせてくれる。」
「小僧…。笑っているのも今のうちだぞ?今、お前は死んだ。何が起こったかのかもわからずにな。」
私は確かに死んでいた。まぁ…私がただの一般人ならばの話だがな。かろうじてギリギリだった。キラークイーンが守ってくれなければ私は心臓を貫かれていた。このアンジェロという男…スタンド使いだったか。水型…なるほど…。
「な、何!?」
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