第一部「吉良吉影は眠れない」
第三話「強盗」
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オマケ 第2話「吉良の亀@」
今日は、私の亀、亀一郎について語ろう。
私との出会いはそう・・・7,8年前のことだろうか・・・。あれは夏の・・・終わりだった。
ドンッドドンッドドドドドンッ・・・。
今日はとても騒がしい。家の外から漏れてくるその大太鼓を叩く音は私の読書を妨害する。
今日は祭りだ、私の近所の公園にて毎年開かれる大イベントだ。しかし私は毎年開かれるこのイベントが憎い・・・。いつもいつも私の平穏な時間を妨害しやがって・・・。近所迷惑だ。さっさと終わってしまえ。とさえ思う。特に今日という日、今年の祭りはかなり壮大のようだ。
「・・・。今日はやめておくか・・・目障りすぎる。」
私は気分転換に外を徘徊する。なんのために?そんなことは決まっている。祭りを台無しにしてやるのだ。私の読書時間を奪ったことを後悔するがいい・・・。今年という今日は許さないぞ。
毎年毎年私の妨害をしている愚民どもに知らしめてやる。
「…親父、ちょっと祭り行ってくる。」
「ぁ、おう。行ってこい。にしても珍しいなお前が祭りに自分から出向くなんてな。普段は目障りだとかどうのこうの吐き捨てる割にはな。」
「うるさいな、そんなの僕の勝手だろ。」
はぁ…勘違いされているようだな。これも全部祭りのせいだ。必ず台無しにしてやる。
屋台を破壊し、太鼓を蹴り倒し、民間人共を痛めつけてやる。
「待っていろよ・・・祭り…。」
私はすかさず、外に出て、祭りの行われている公園へと走り出した。一刻も早く実行してやるつもりだ。何もかもめちゃくちゃにして、もう二度と祭りなど開かせてたまるものか。
こうして私は祭りへと向かった。私としても過去の自分が痛々しく思える。わざわざ自分から出向き祭りを台無しにするなんてな。むちゃくちゃすぎる。そもそもこの頃、私はまだ9歳か10歳の子供だ。子供に何ができるんだろうか。今となってはかなり痛々しい出来事だが、今となってはいい思い出とも言えるのかもしれないな。
to be continued…
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