第二章 [ 神 鳴 ]
十八話 諏訪の国
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中心で戦に関する神がいない。
例えば同じ格の神が争えば勝敗を分けるのはその神格だ。諏訪子が土着神の頂点といえど同じ格をもった戦の神が出てくれば勝利は難しい。
それに戦は一人で出来る訳も無い。軍勢をぶつけ合う以上戦に長けている方が有利だ。
「だから少しでも戦力になる人材が欲しいの。そしたら神狩って奴がいるって噂を聞いてね」
「なるほどね……いいよ。」
「あたしの配下になってくれれば……って今なんて?」
あれ?聞こえなかったのかな。
「だからいいよって。ここで働くよ」
「……いやまぁ了承してくれるのは嬉しいんだけどさ、そんなにあっさり決めていいの?」
諏訪子は僕が即決した事が疑問らしい。
「うん、僕は勘で生きてるからね。いいと思ったから了承したんだよ。紫も良いよね?」
後付だけど紫にも同意を求める。
「こうなるだろうと思ってたから。私は構わないわよ」
「と言う訳で今日からお世話になります。諏訪子様。」
ワザとらしく礼を取ってみる。案の定諏訪子は渋い顔をした。
「違和感あるから諏訪子でいいわよ。それと悪いんだけどちょっと腕試しさせてもらってもいい?」
「もしかして噂と違ってるから疑ってる?」
僕がそう聞くと諏訪子は視線を泳がせた。
「えーと違うよ、ただちょっと手合わせしたいな〜って」
「怒らないから正直に言ってごらん」
「やっぱ見た目貧相だし」
「やっぱり疑ってるじゃないか!」
「怒らないって言ったじゃんか!」
「やるならとっととしたら。日が暮れるわ」
僕と諏訪子のしょうも無いやり取りに紫がツッコンできた。確かに日も傾き始めているからやるなら早くしないと。
「じゃぁこっち来て。後は……おーい楓ご飯作っておいてー!」
諏訪子は立ち上がると早希に卍固めを決めて絶賛私刑中の楓にそう声を掛けた。
「あ、はい!分かりました!」
「タ、タスケテ……クダサイ……」
早希の悲痛な救助要請が聞こえたけど無視した。
「それじゃ紫、行って来るよ。程々で助けてあげなよ」
「気が向いたらね」
そんなやり取りをして僕は諏訪子の後を追った。
□ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■
諏訪子に案内されたのは社殿の更に奥にある森だった。
結構広い開けた場所があり諏訪子はその中心に何か印を打った。
「よし結界も張ったし、じゃぁいっくよー!」
そう言った直後、僕は反射的にその場で半身をずらす。すると地面から水が噴出してきた。
いや噴出すなんてもんじゃない。石位なら両断できそうな威力だった。
「……本気で殺
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