第二章 [ 神 鳴 ]
十八話 諏訪の国
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が淹れてくれたお茶を飲みながら諏訪子がそう切り出した。
「アハハ、随分直球だね」 「可愛いですー!」
「まぁ最初からそのつもりで呼んだんだし」 「良い匂いですー!」
「僕はこの通り噂と違って貧相だよ?」 「お肌スベスベですー!」
「確かに噂と違いすぎてて驚いてるんだけどね」 「あぁ食べちゃいたいですー!」
「とりあえず理由から聞かせてもらってもいいかな?」 「幸せですー!」
「早希!いい加減にしなさい!!諏訪子様が大事なお話をされてるのよ!!!」
僕と諏訪子が会話をしている横で遂に楓がキレた。原因は紫を膝の上に乗せ抱きしめている早希だ。
どうやら紫の事をえらく気に入ったらしくさっきからデレデレである。当の紫は諦めたのかされるがままだ。
まぁ最初からずっと僕に視線で助けを求めていたんだけど。
再び怒りが爆発した楓が早希を締め上げている。
「そういえばあの幟の事もまだ言い訳を聞いていなかったわね!」
「きゃ、きゃえでしゃま…………きゅるしい……です……」
「さぁ答えなさい!!」
いや首を絞めているんだから無理だろう。
「そのまま死んじゃえ……」
早希の拘束から脱出して僕の膝に避難して来た紫が無慈悲に言い放つ。そこまで言う事無いのに。
「うん?幟って入り口に立てたアレの事?楓はその事を怒ってたの?」
「当たり前です!と言うか諏訪子様ご存知だったのですか?」
なんだ諏訪子公認なら早希は悪くないじゃないか。
「せっかく早希が作ってくれたんだから使わないとね♪」
「あんな物を立てたらこの諏訪大社の威厳が落ちます!」
楓は相当生真面目のようだ。諏訪子も苦笑いを浮かべている。
「……楓様は器が小さいですー。だから胸も小さいですー(ボソッ」
早希は小声で言ったつもりなんだろうけど楓の耳にはしっかり届いていたようだ。
「早希……覚悟はいいわね?」
怒りのオーラを立ち上らせ楓が戦闘態勢を取る。それを見た瞬間、早希は脱兎の如く逃げ出した。
「待ちなさい!逃がさないわよ!」
楓もそれを追って行ってしまった。とりあえず話を戻そうか。
「それで理由は?」
「まるで何事も無かったかのように……まぁいいけど」
こほん、と咳払いをして諏訪子が説明を始める。
「虚空は大和の国って知ってるかな?もしかしたらそこと戦争になるかもしれないんだよ」
大和の国。確か西にある国だったような。その位しか知らない。
「まぁ国同士で戦争なんて珍しくもないけどこの国にも戦力になる神は居るでしょ?」
「神格の問題なんだよ。大和の軍勢は殆どが戦の神って噂だし」
諏訪の国は基本土着神、土地神が
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