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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第47話 理不尽な世界
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ているような感覚が襲った。いつの間にか、すぐ後ろにキリトがいたのだ。その脱出しようとした、所作を初見で見破ったようなのだ。
「化物……」
そう呟くのも無理も無い。抗う事すらできず、掴み上げられ。そのままキリトは、リュウキの傍にまで戻す。
完全に2人で 15人全員を包囲したのだ。
最早……何処にも逃げられないと悟ったのだろう。怒気・殺気が入り混じっていた男達が静かになっていった。
「チッ……!」
戦況は絶望だと悟ったロザリアは素早く転移結晶を取り出した。
「転――「……それは言わない方が良いな。オレの一撃の方が早い」ッッ!!!」
ロザリアのカールさせた赤髪の間を縫って……背後から剣の切っ先が出てきた。その刃は……ロザリアの目線上。寒気が一気に体を支配し、動けない。
間違いなく、この男は何mも離れたところにいたのに、一瞬でその距離を縮めた。先ほどと同じ、見えない攻撃。今度は、見えない移動速度だ。
圧倒的強者による搾取。
弱肉強食の世界で自分自身が、喰われる側だと感じた。
「試してみるか? お前が唱え終わり、そして転移するのが早いか オレの
筋力値
(
STR
)
に追従した剣の一撃を受けるのが早いかを」
リュウキは、そう言っていたのだが、ロザリアは言葉を返す事が出来なかった。リュウキは、そんなロザリアを掴み上げた。
「っっ! は……はなせっ! 何をする気だ畜生!!」
漸く正気に戻ったロザリアだったが、掴まれてしまい、もうどうする事も出来ない。
圧倒的な
筋力
(
STR
)
だった為、抗う事が出来ないのだ。まるで、子供と大人の差、いやそれ以上。
リュウキは、そのままロザリアを男達の中心へと放ったのだった。
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