第四章
やはり彼らの青春は歪み始める。
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つつ死んで遊ぼうぜ』と、提案するところだ。
まあ、こうして口先だけなのも俺が真に「無敵」だからである。ちなみに味方もいない。
……なにそれ寂し過ぎる。
「うわぁ……」
由比ヶ浜さんがあからさまに引く。
何か顔が青ざめているようにも思える。……もう、病んではいない。良かった。
ヤンデレもたまには良いけど、ほどほどにね?ヤンデレとメンヘラの境界線だけは守りましょう。
あとヤンデレ特有のスマイルがない、ただ病みまくってるだけの美少女にヤンデレの価値ってあるんだろうか?僕はないと思う。しかしヤンデレとメンヘラの違いってあったっけ?最近よくわからないし、現実と萌えを重ねてみても得るものは無し。
俺は考えるのをやめた。
「それよりも、材木座くん。君はどうして奉仕部に来たのかな?」
「ぬ……。やはり平塚教諭に教わった通り、ここが奉仕部であったか」
つまり依頼があるんだね、と俺は察す。
「依頼内容は何だい。そろそろお昼だし、手っ取り早く済ませてくれないか?」
「……あ、う、もはん!実はだなあ……」
そうおかしな吃り方をした材木座は膝をゆっくり曲げ、しゃがみ、散乱した紙の中から一枚、拾い上げた。
……字がびっしりと詰められた原稿用紙。作文……異、――これは、
「……小説?」
半信半疑、と言うよりは二信二疑六面倒な感じだが俺は材木座からその紙を受けとる。
どうやら当て付けなアテは当たっていたらしく、それは小説の原稿だった。
しかし、チラと目配せ程度で二、三行読んでみたが呆れるほどに駄作臭が漂っていた。うん、とても香ばしい。
夜ナントカ暗黒なんちゃら紅カントカ、とかいう単語に『ダーククリムゾン、なんたら』とかいうルビを振ってる時点でお察しなレベル。まさしく『ぼくのかんがえたとてもおもしろいらいとのべる』みたいな黒歴史になり得る代物だ。
「ほお、ジャンルはライトノベルか……」
興味を持つなよ比企谷。こいつはつまらない。
何がつまらないかって、もうタイトルからしてつまらない。
『双刀は交錯し 反転世界は流転する』――略称・《はしはる》。
……なんじゃこりゃ。まあ、内容をタイトルで判断するなとは言うけれど、それでも渋っちゃうくらい何やらアレな感じだ。あと、略称とか自分で考えるってあなたバカなの?そんなにトラウマさんつくりたいの?一応言っとくけど、トラウマさんってトラさんとウマさんでもなければシマウマさんのご親戚ですらねえぜ?精神的外傷の方だぜ?略称は公式の広報に任せとけよ。
さて、とにかくこれは酷い――、
『実は……お主らに、その……この小説のか、感想が、欲しいのだ……!』
何が酷いかって、これを俺らはともかく後ろの女子
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