暁 〜小説投稿サイト〜
やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第四章
やはり彼らの青春は歪み始める。
[4/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なヘアースタイルは好みでも、ショートヘアーな俺は好みで無いのである。
 しかし、自分の顔を忘れていたようなので、まあ持って二日だろう。いいや、待ちたまえ。全くの無意識ではあったが、いったい何が持つと言うのだろう。妄想期間?マジで妄想する気なのかよ俺……。無為式より無意識の方が俺的に怖え!

「髪型については今後触れないでくれ。と、言うけど、今後があるかはいつもいつの日も分からないけれどもね。……まあ、とにかくアレは精神的にキツイ。マジでやめろ。なんかアレだから。目を瞑らせたあと小さい傷をつけ、それから人肌の温度と同じ温度の水をかけて念殺する実験みたいだから。怖ええよバカ!想像で人は死んじゃうんだぞ!」
 危うく恐怖で息を引き取るところであった。これ未遂じゃね?

「ええ、ごめんなさい。謝るわ」
「謝らなくていい。一人でウジウジしてろ。だいたいお前、雪ノ下。悪いとなんて思ってねーだろ?」
「ええ」
 ええじゃねえよ。
 イライラするなー糞。
 俺は首に擦れるネームプレートのヒモをちょっとずらして、ナイフをそれぞれ、もとあったポケットに戻す。
 それでもって散髪したての頭をくしゃくしゃして、近くの椅子に座った。ちなみに一番近かったのは拷問椅子だが、これは論外。優しい誰かに片付けて貰うとしよう。……いねえな。
 俺が興味無さげに座るのを見て、他もガタガタと引きずってきた椅子に座った。
 ……何か、やるせねえ――っ。
 落ち着かず、俺はまた頭をくしゃくしゃしてしまう。

「うわわわわ!ダメだよ桐山くん!あああー、せっかく可愛く纏まってたのに……ハッ、もしかして照れ隠し!?」
 照れてねえよ。どういう思考回路だ!
 デフォルトで逆転の発想してちゃ駄目だろ。

「ま、女装してる訳でもねえし、気にすんなよ。短いんだし、ボーイッシュだって」
「フォローしたつもりなのだろうが、ボーイッシュは男に遣う言葉ではないと思う。ボーイはボーイッシュでなく、単純にボーイだからな。『ボーイらしい』んじゃあねえんだよ!」
 もしや、あなた方グルですか?実は仲良し何でしょう?

「とにかく、まだ部活は続いてんだ。いつ誰が依頼に来るか分からない。でも、だからこそいつ来ても良いように、こちらが準備を整える必要があると思わないかい?」
「……んぅ」
 躊躇う三人。ようやく酔いから覚めたか?
 ならば悔やみたまえ、恥じらいたまえ。
 そして、もんのっすごい虚無感に襲われてろ。
 俺は鞄から本を取りだし、黙って読み始める。

「いや、なら本を読み始めるのは不適切ではなくて?」
 痛えとこを突きやがる……。
「とにかくはしゃぐのがダメなんだ。中学生のころ学ばなかったの?自習の時間でも本は読んでよかったけど、お喋りはダメって言われたで、しょ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ