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やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第四章
やはり彼らの青春は歪み始める。
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世間体的にナシなだけで。
 でも平塚先生は可愛いお人ですし、僕なんかじゃ釣り合いませんよね。わかってます。
 本当に、《手なんか届かねえよ》。
 ……嫌だ。惨めすぎる、死んでしまえばいい。

「失礼します」
「……桐山?か?今日はどうしたのかね?桐山?」
 (せわ)しないクエスチョンだなー。小説での乱用は控えましょう。
 でもそんな平塚先生らぶー。ホントに好き好き大好き養って!……それにしても俺はさっきからどうかしちまったのかよ。
 別に好きじゃないだろ。
「あの、ですね。コピー機なんかを御借りしたいのですがね、経費って部費か何かで落とせますか?て言うか奉仕部って部費あるんですかね?」
「あるには、まあ、ある?」

 ……嘘だろ。こんな奇妙な部活に部費が出るんですか?日本大丈夫ですか?
 思えば「隣○部」やら「S○S団」やらって部費とか出てるのかしら。
 そもそもS○S団、部活だったっけ?同好会的なアレじゃあないんですか?……なんか記憶が曖昧である。
 隣人部についても記憶が曖昧だが、とりあえず部費はともかくブヒが出るという下らん駄洒落でご勘弁いただこう。……あれ?何か思い出してきた。部員に金持ちがいるから部費は要らんよってスタンスでしたっけ?

「それなら、まあ、コピーさせてください」
「……!お、おう。今日はやけに素直じゃないか」
「そうですかね」
 特に意識はしてないけど。つーか、そもそも全然意識とか無いけど。……俺は寝たきりかよ。
 俺はそんな風なことを考えながら、コピー機で三人分の小説の原稿を刷る。
 取り敢えず暇なのでコピー機から流れ出る原稿を眺めることにした。
 一枚。……二枚。………三枚。で、四……と――おおー、どんどん出てくんだなー。人間の技術力ヤバいな。速い速い。これならあっという間だぜ。
 ウィンウィンウィンと音がするので軽く耳を澄ませてみたりする。

「桐山。ちょっと話でもしようか」
「……突然なんです?」
 せっかく落ち着いた気になれたのに。
 いや、何を怒っているんだろうか、俺。そんなにコピー機の音に執着する理由なんて無いだろうに。
 或いは熱い説教のお時間の始まりを予感し、それを本能的に拒否しているのだろうか。
 感覚的には前者だが、状況的には後者だろうと思う。……どっちでも良いが俺を帰らせろ。

「話というのはだな?無論君に関してなんだ」
「僕に……関して?」
「そうだ。字の如く、お前に関わったことで話そうと言っている」
 ……どうやらこの人、俺と真っ向勝負する気みたいだ。
 《果たして、僕は何とも関わらずに人生を全うできるのか!?否か!?》みたいな。……なにそのフレーズ。聞こえは少年誌の次回予告のコメントみたい。中身はひでえもんだけど、それっぽ
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