第三十六話 謀略
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居なかった。
トリステインの急激な成長は上記の歪みを生んだだけではなく、恨み妬みや羨み等の様々な感情をハルケギニアにもたらしたのだ。
トリステインの民は末端のヒエラルキー最下層の人達ですら他国の中流階級以上の生活をし、トリステイン以外では服は高級品で、庶民の保有数は裕福な庶民ですら、一人につき2枚位だったりしたのだが、ワイアットが打ち立てた所得倍増生活向上戦略(富国強兵)の31%の成功から貧困層でも最低限の3〜4程は服を保有していたそんな態になっていた。
残りの69%は、資金や工業力等の不足と海にいる化け物達を駆逐しないと実行出来ない。
一方で、各国のトリステインの評価は、ガリアが憎らしくまた厭らしい品の無い田舎者と筆頭貴族は思い、民衆の大半の人々はトリステインの急激な成長を羨ましく妬ましく、おこぼれに預かりたいと思っている人々や単純に凄いと思っている人々、国境を越えてトリステインに移住をする人々等が大半である。
ハルケギニアの国境事情について話をしよう。
現代から古代までハルケギニアの国境は、明確に決定はしていない。
元々、古来ブリミル時代は部族で行動しており、その部族が外敵である流入してきた者達に、勝って従えてその土地に土着した部族の一部が現代貴族の先祖である。
初めの部族は、個々に独立していた、だが治水や鍛冶技術に差が出始めて来ると豊かな地や隣の部族を襲ったり等していき、初歩的なクニの様なモノが出来てきた。
大きくなるにつれ、狩猟をしていた元部族達も此処に合流した。
その部族達は、狩猟を主にしていた為にクニと貴族化した部族より、強くその力を手に入れたクニが近くのクニを呑み込みやがてクニが国になった。
国になり、時間が過ぎると各国は正統性を求めトリステイン、ガリア、アルビオンの三国は部族の血をそのまま継いでいる為、ブリミルの名を正統化に使いロマリアはそれに乗じてブリミル教を創設し近くの都市国家群に正統性をくれてやる換わりに形上は従属させた。
ゲルマニアは、出遅れた上に元々流入してきた者達の末裔なので魔法を大部分の者は使えずに正統性を手に入れれなかった。
蛮族や亜人には、貴族は裏切らなかったが、国同士や有力貴族同士の争いに関しては別である。故有れば裏切るし、勝ち馬に付きたいがためにも裏切る。勿論、其なりの言い訳が有ればだが…。
これらに加え、契約社会が妙に発展していたハルケギニアでは、騎士や貴族は自身の裁量で二君に仕えたりも出来た。
二君に仕えてどちらかを裏切るとそれを大義名分に攻めこまれるので両君に対して中立だし、契約を結んでいる以上は両君から攻めこまないと言う明確な利益もあり、逆に君主は味方じゃないが敵も増えないと言う利益もある。
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