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モンスターハンター 〜厄災の狩人達〜
フラヒヤ山脈へ
明星の英雄
フラヒヤ組道中A
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さん!」

「ああ、災厄が終わったら、な。」

と、ガイルがポーチから小瓶を取り出した。
アルフレッドからもらった強走の粉塵の小瓶だった。

「え、今使うのかい?」

「災厄を終わらせるんなら一刻も早く移動したほうがいいだろ?なら使い惜しんでなんていられるかってんだ!」

アプトノスの息が元に戻りさらに速度が増した。







フラヒヤ直通線。
タレミシア大陸図でいうところの西から東にかけて約八百キロに及ぶ直通線。
付近には様々な宿場町があり、案の定ギルド出張所がある。
雷狼竜ジンオウガとの遭遇から丸々一時間が経過しようとしているところだった。

「いやぁ、モンスターもあまり飛び出してこないし順調に進んでるし、平和だなぁ。」

ガイルが呑気なことを言いながら前をボーっと見ていた。

「確かにいろんな意味で平和だけど、飛竜種にとってはそうでもないみたいだね。」

「セージ、そりゃ一体どういうことだ?」

「父さんの視力でも見えるだろうから、そのまま北東を見てみてよ。」

「うーん北東…。なんだありゃぁ!?」

そこには川があったが、その川辺に横たわっていたのは飛竜種の亡骸。
ざっと見ただけで二十や三十はある大規模なもの。
そしてその亡骸の死肉を貪るヤオザミやガブラス、恐暴竜の姿が…。

「あれはひでぇな…。これも古龍災害の余波か。」

「恐らくそうだね。古龍災害によって草食動物の数が激減し、餓死した飛竜種の亡骸だろうね。」

だが、荷車に乗っていたセージ達は思いもよらない光景を目にする。
なんと、転がる亡骸の中に防具を纏ったハンター達の姿があった。
それもまだ新米ハンターに見えた。

「おい、アイツら何やってんだ!近くにイビルジョーがいるんだぞ!?死にてえのか!」

だが、ガイルの言葉を敏感に聞き取ったのだろうかイビルジョーはその新米ハンター達の居る方に視線を向けた。

「あーっもうったく!」

ガイルはポーチから閃光玉と眠り生肉を取り出した。
先に投げられた閃光玉から強烈な光が撒き散らされた。
そして荷車の上に立ち上がり、

「なぁにやってんだぁ!死にてえのかぁ!?さっさと逃げろぉ!」

と、大声で川辺に居た新米ハンターに警告した。
ガイルの警告を素直に聞き入れたのか、新米ハンター達はその場を走り去った。
その後、イビルジョーはようやく視界を取り戻し近くに落ちていた眠り生肉を食べ眠った。

「ったく、最近の新米ハンターって奴は…。災厄をチャンスか何かだと勘違いしてやがる。」

それから数時間、モンスターが出ることがなければどこかで休憩を取ることもなく
ただただ荷車に揺られながら時を過ごした。

「うーん…、眠い…。ん?
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