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ユクモ村ハンター訓練所生活寮
朝間もない頃、セージは目を覚ました。

「ふぁぁ、よく寝た。」

そして気づく。

「うっ!隣の部屋から酒の臭いが漏れてる…。」

どうやら部屋の臭いが隣にいるガイル達の酒臭さに占領されているようである。
というのも、部屋の何から何までユクモの木をメインに作られているが
臭いを吸収し切れず隣に漏れるというのはよくある話である。

「とりあえず起こしにいこう…。」

セージは隣で寝ているガイルを起こしに行った。
ドアを開け外に出ると、ガイルの部屋の前にユクモ村ハンター訓練所の教官が立っていた。

「おはようございます、教官。」

「む、おはよう。貴様はガイルとは違いキチンと挨拶するな。」

「まあ、父のような人間にはなりたくありませんから。」

「ヌハハハハ!…さて、目的はどうやら一緒のようだな。」

「ええ、そのようで。」

ふと教官の右手に目をやったセージ。
教官の右手に握られているのは消臭玉。
この地では素材玉と、霜降り草という珍しい草で出来る。

「じゃあ、我輩が消臭玉を投げながら開けるから貴様はガイルの耳元に
 音爆弾を。」

「分かりました。で、万が一暴れだしたら。」

「このオオマヒシメジを口に突っ込むと。」

どうやら二人が立てているのはガイルを起こすための作戦らしい。
言わなくても分かると思いますが、オオマヒシメジを人間の口の中につっこまないように。

「行くぞ?…三…二…一…それっ!」

教官はドアをあけ、瞬時に二人の足元に消臭玉を投げた。
投げつけられた消臭玉は勢いよく弾け、霜降り草の成分を空気中に撒き散らす。
その間にセージがポーチから音爆弾を取り出し部屋の中に投げ入れた。

「閉めてください!」

セージの声と同時に教官がドアを閉め、二人は耳を塞いだ。
直後部屋の中から高周波数の音波が聞こえた。

「起きたかな…?」

セージが確認のため、ドアに耳を近づけると

「何かが開く音がしましたね。」

何かの開閉音を聞き取った。

「…いかん。セージよ、早くドアから離れるのだ。」

「え?」

セージが教官に言われたとおりドアから離れると、突如扉が開き頭をスカルSヘッド
それ以外は見覚えあるリオソウルZシリーズに覆われた男が立っていた。

「なんだ、父さんか。起きたかい?」

「…。」

「よけろ、セージ!」

咄嗟に教官が言った一言に反応し、セージはガンランスの抜刀時によく使うステップ回避でその場から離れた。
と、セージの元居た場所をガイルの雷刃ヴァジュラが空を切った。

「ちょ、父さん!?」

「ガイルがスカルSヘッドをつけている時は、マジギレしてる時
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