ディアボロス
第08話 日常を過ごしたい
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イが悪い」
!?!?!?
「……ふむ、身内の私が言うのもアレですが、確かにルフェイは可愛いですね」
ッ〜〜〜!?
「だからなかなかやめれないんだよ。ほら、よく言うだろ? 相手を可愛いと思うあまりに苛めたくなるって」
ガタッ!?
「……アーサー」
「……ええ」
短い言葉を交わし、無駄に気配を消して台所を二人して覗く。
声なき声が聞こえたかと思うと、今度は変な音が聞こえた。
……まあ、原因はわかっているとはいえ確かめる。
そこには、野菜をリズムよく切るルフェイの後ろ姿が。
まるで、先程の音がなかったことにするかのように。
しかし、よく見てみると薄っすらと耳が赤く染まっている。
(さすがにこれ以上はやめといた方がいいか)
(そのようですね)
これ以上は流石にかわいそうだろうと判断し、その場から離れた。
◇――――――――――◇
「ごちそうさま」
「お粗末様です」
ルフェイの作った食事を食べ終え、手を合わせた。
「アーサーのやつ、もう少しゆっくりしていけばいいのにな」
「兄は兄でいろいろな事情やら何やらがありますから」
ルフェイが夕食の終える前にどこかへと出て行ってしまった。
「そういえば最近何かありました?」
そう切り出してくるルフェイ。
この家に来るたびに聞いてくることで、俺の日常について知りたがっているみたいだ。
自分自身が学校にも通わず、世界中を飛び回り、世間一般に言われている普通の生活というものからかけ離れた生活を送っていることもあり興味があるとかどうとか以前に言っていた。
「前に来たのは年明けて少しした頃だろ? それからといっても、学校でもこれといったイベントはなかったし、進学しても特に何も変わらない。そんな日常だからな。だから……」
そのまま「ない」と続けようとしたが、自身の周りで変わったことがあったことを思い出した。
「どうかしました?」
「……あったよ、変わった出来事が」
首をかしげるルフェイ。
「俺、数日前に堕天使に襲われたんよ。何でも俺の神器持ちだからって理由で。……まあ、灰すら残んなかったけど」
「うわぁー、その堕天使さんにはご愁傷様ですね」
「で、さらに数日後、というか今日だな。なんか俺の幼馴染が堕天使に殺されたみたいで悪魔になってたな」
「何というか、日常が非日常に変わってますね」
「言うなよ。……でも、前々からなんとなくこんな感じになるんだろうなとは考えていたんだけどな」
ハァ、とひとつ溜息を吐く。
そんな俺に苦笑するルフェイ。
「この頃は巻き込まれてる感がすごいからな。この町に禍が強く引き寄せられているのか
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