暁 〜小説投稿サイト〜
知ってました?猫って愛でるんじゃなくて被るものなんですよ。
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僕は人間を含め、動物が大嫌いだ。

キャンキャン騒ぐ犬は嫌い。 特に飼い主の前を歩いて「こいつが俺を飼ってるんじゃない。俺がこいつを飼ってるんだ」みたいな顔をしている駄犬は死んでしまえばいいのに。

ふてぶてしい猫は嫌い。 特に我が物顔で家を徘徊し、餌を貰うときだけ甘えてくるような猫。きっと人間を下僕か何かと思っているに違いない。なんて図々しさなんだ滅べばいいのに。

ペットショップや動物園なんかに行ったときは本当に死にそうだ。
中に入ったとたんにする臭いに鼻がひん曲がりそうになる。あそこは地獄だ。

とにかく動物という動物が嫌で嫌でたまらない。
僕の前だけで仲良くする両親も、周りの友達に意見を合わせる幼馴染も、もちろん正確がクソ悪い僕のことも大大大嫌いだ。
はやく人類滅亡の日がくればいいのに。


・・・とかなんとか思っている僕だが、クラスの中では大人しくて地味なやつだ。
まさか、こんなに口が悪いなんて皆しらないだろう。
みんなの僕の印象はこうだ。 『頭が良さそう』『真面目』『根暗』.....

根暗というのは、あながち間違っていない。
でも静かというだけで「=かしこい」だとか「=真面目」だとか、ほんとうに理解できないんだが。
子供の想像力・発想力・決め付けには厭きれる。

僕はいたって普通だ。
家族構成だって友達関係だって見た目だって。
でも他の人とは違うくありたがる所だって。
『人間が嫌い』なんて中二病っぽいが、実はひねくれている普通の子供なのだ。

だから幼稚園の頃は、目が死んでいるワン〇ンもゴ〇リも夢の国のミ〇キーだって生きてると信じていたし
小学校一年生のときなんて「友達100人できるかな」を目標にしていたし
低学年くらいまでは本当に純粋だったんだ。

今は腹黒い僕だって、そんな時期があって、そのココロが今は1mmもないわけじゃなくて、
だから少しだけ残っていた優しいココロの勢いに任せて拾ってしまったんだ。

雨の中、ダンボールの中で泣いていた子猫を。

だって、こっちを見上げて切なそうに泣くんだ。鳴くんだ。ナイたんだよ。
最初は見て見ぬフリをしようと思ったけどね。誰かが拾ってくれるでしょって。
でも人通りの少ない路地で、もう下校時間がとっくに過ぎてて、暗くなりかけていたから。
僕もそこまで鬼畜じゃない、小さく震える子猫を家に持って帰ったんだ。


「にゃあ〜」
そう言って鳴くネコの体を、ふわふわのタオルで拭いてやる。
一階からこっそりミルクを持ってきて飲ませてやると、疲れがたまっていたのか寝てしまった。

もちろん母親には内緒だ。
こんなに汚れたネコを見て、あの潔癖症(けっぺきしょう)の母親が許すわけがない。
衛生的にどうたらこうたらと言って外に閉め
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