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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-46洞窟に眠る宝
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掻き消えるような勢いで、投げ込んだ石に吸い込まれて姿を消した。

「全部、なくなったね。すごいね」
「海岸にあって、海の水を吸い込み続ける程の物でしたものね。間違って水源に落としでもしてしまったら、大変ですね」
「あらやだ、ほんとね。気を付けなくっちゃ。」

 言いながら気にした様子も無く、トルネコが拾い上げた渇きの石を再び道具袋に仕舞い込む。

「さあ、行きましょう!あの村の伝承が本当なら、はぐれメタルの剣もあるはずなんですから!しっかり、探さなくっちゃね!」
「そうでしたな。伝説の剣を、この目で見られるやも知れぬとは。楽しみです」
「見るだけじゃなくて、せっかくなんだから使ってみていただかないとね!戦士さまほど前衛向きの方でなくても使えるものだというから、いずれ色々と手に入れば、また配分は考えないといけないけれど。ユウちゃんのドラゴンキラーに比べると、今お使いの破邪の剣は、あんまりにも弱いものね。」
「そうですな。それならば、もしも見付かれば。当面、使わせて貰うとしましょう」
「さあ、さあ!それじゃ、行きましょう!」


 さすがに慣れてきたトルネコは先走るようなことも無く、前衛のふたりに続いて先を促す。

「一本道だけれど、この階にはなにも無いわねえ。次に、期待ね!」
「階段の水は吸い込んでしまいましたけど、洞窟の中を滝が流れているのですね。素敵ですわ!」
「うん。きれいね」
「海と似た魔物が多いんだろうか。楽しみだな!」
「湿気が多いですな。後で武具の手入れをきちんとせねば。錆び付いてしまいそうです」
「天空の鎧も、錆びるかな?」
「それは、無いとは思いますが。手入れをするに越したことは無いかと」
「うん、そうね」


 真っ直ぐ進み、階段を下りた先で、宝箱を見付ける。

「あら、やっとあったわね。どれ、どれ……あら!これは、時の砂ね!」
「と、いうと。それもあの村で聞いた品ですね。戦闘中の時間を、少し戻すことが出来るという。それもここにあったのですね」
「そんな物を使って勝っても、楽しくは無さそうだな」
「結果が全てである時に、勝ち方など選んではおれぬものです。手段があるに、越したことは無いでしょう」
「たしか、一回の戦闘で、一回しか使えないのよね。考えて、使わないといけないね」
「そうねえ。あたし、考えるのは少し苦手だし。ユウちゃんに持っておいてもらったほうが、いいかもしれないわね。」
「それなら、俺もいい勝負だな。ユウ、任せた」
「私もですな。有るからと無理に使わねばならない物でも無いでしょうから、持つだけでも持っておいて頂ければ」
「私も……苦手ということは無いのですが、いざという時の判断となると、焦って誤ってしまいそうで……。ユウさん、お願いします」
「うん、わかっ
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