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めた方がいいぜ。素人目で見ても異常が散見される。重いツケを払わされるだろうぜ」
「謙遜にも程があるだろう。お前みたいな素人が居るか」
「ちょっと齧れば誰だって分かる。気持ちよくないクスリなんて楽しいか? それとも罰のつもり?」
人を殺めてしまったことによる自責から来る自傷行為の一種なのだろうか。
「お前にゃ関係ねえ」
気になって問うてみたが荒垣は否定も肯定もしなかった。
恐らくはアタリ、そしてこれ以上は踏み込むなと言う拒絶か。
「それよりだ、お前らアキの病室に居た奴らだな? そいつも言ってたがここはお前らの来るとこじゃねえ」
「ごめんなさい! でも知りたいことがあって……」
「アキに言われて来たってわけじゃなさそうだな。まあいい、話は俺がしてやる」
荒垣が面倒くさげに溜め息を吐く。
「例の怪談の……イジメられてた山岸って奴についてか?」
待て、何でそこで風花の名が出る?
「女共が自慢げにくっちゃべってたぜ」
「山岸って……E組の、山岸風花? アイツ、イジメに遭ってたのか……」
「おかげで騒がれてるぜ。犯人は山岸の怨霊だ、とかな」
「……待て。アイツへのイジメは止んだはずだろ?」
「え、裏瀬くん?」
…………ああ、大体は予想出来る。
だが、確認せねばならないだろう。
「確かに四月の……下旬ぐらいにパッタリと止んだらしい。だが、勘付いてんだろ?」
「……馬鹿共が調子乗ったってか?」
「ああ。裏瀬の女だか何だか知らないがってな」
ここへ来た時の連中のリアクションからしてそれは予想出来る。
風花をイジメてた奴らはここの溜まり場の人間だと言う。
最初こそ怖がってはいたが、ここの馬鹿共に愚痴か何かを零して……
裏瀬なんぞ大したことねえよ、とでも言われて調子づいた、恐らくはそんなとこだ。
「だが解せねえ。怨霊ってのはどう言うことだ?」
何故、俺は連絡を取らなかったのか。
S.E.E.S.に入ってからまったく家にも帰っていなかった。
…………それがこのザマか。
「知らねえのか? その山岸って奴、死んでるかもって。もう一週間かそこら家にも戻ってねえって話だ」
となると何をしたかは知らないが、馬鹿が何かやったのは二十九日くらいか?
…………そりゃそうだわな。
少なくとも馬鹿共が表面上大人しくしていたら風花が俺に連絡を取る必要はない。
安心しきってるところを狙ったってわけか。
「どうなってんだ? 山岸って確か病気だって……」
「心因性の、な。それで元々欠席がちだったんだよアイツは」
イジメられる前から家庭の問題でそうだった。
だからこそ発覚も遅れて……ああクソ、やってくれるじゃねえか。
脅しが
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