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特殊陸戦部隊長の平凡な日々
第1話:ハイジャック事件
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た。

「俺だ。 次元港での乗っ取り事件だが警備部隊の突入作戦が失敗した」

ゲオルグの言葉に3人とも頷く。

『私も見ていた。 出動か?』

「命令はまだだが、すぐにも来るはずだ。 準備は完了しているか?」

『私のところは完了している』

『俺のところもです』

『ティルトロータの出撃準備は完了しています』

3人の回答にゲオルグは頷く。

「了解だ。 別命あるまで現状を維持して待機」

ゲオルグの言葉にチンク達3人は了解と返答した。
ゲオルグははやてが映る画面へと目を向ける。
画面の中のはやては先ほどまでとは打って変わって、真剣な表情をしていた。

『私も見てたけど、そっちは忙しくなりそうやね』

「まあな。 んなわけで悪いんだけど・・・」

『ええって。 それより気ぃつけて』

「判ってる。 じゃあ、またな」

『うん。またね』

最後にはやてはにっこりと笑って通信を切断した。

一方のゲオルグは更に別の相手との通信回線を開いた。

『ゲオルグくん? どうしたの?』

新たに開いたウィンドウには彼の愛妻・・・高町なのはが
戦闘訓練用のトレーニングウェア姿で立っていた。

「ん? ひょっとして教導中か?」

『うん。 でも少しなら大丈夫だよ。 何かあったの?』

なのははそう言うと不安げな表情を見せる。

「次元港で乗っ取り事件が起きてるのは知ってるか?」

『うん。ニュースで見た程度だけど』

「その件で今日は遅くなるかもしれない」

『出動?』

なのははその顔に表れた不安の色を濃くする。

「命令はまだだけどな」

『そっか・・・気をつけてね』

「判ってる。 それと、いつも苦労をかけて悪いな」

『ううん。じゃあね』

なのはは微笑を浮かべると通信を切った。
ゲオルグはなのはを映し出していた画面のあった場所をしばらくじっと見つめた後、
自らに喝を入れるべく強く息を吐いた。
そして時をおかずに新たな通信ウィンドウがゲオルグの前に開かれる。

『やあ、ゲオルグ。 何の話かはわかっているな?』

ウィンドウの中ではゲオルグの上司であるクロノ・ハラオウン少将が
眉間にしわを寄せていた。

「わかっているつもりです。 次元港の件ですよね?」

『そうだ。 さっきまで次元港の警備司令と交渉していたんだが、
 強行突入が失敗したことで折れた。今すぐ出てくれ』

「了解です。 ミッションルールは?」

『人質は全員無傷で救出。 実行犯は全員生きたまま捕まえてくれ。
 現地の情報は警備司令に聞いてくれればいい。 細かいところは任せる』

「判りました。では」

ゲオルグが敬礼すると画面の
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