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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第53話 足りないもの
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イリナの刀、擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)を受け止めていた。その後イリナはゼノヴィアとは違い、隙も少なくコンパクトな太刀筋で火織に猛烈な剣撃のラッシュを見舞う。しかしながら火織もそれを余裕を持って全てを受け止めていた。

「イリナ、剣道を基礎においたその太刀筋は悪くないけど、擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)の本領はそのどんな姿にも刀身の形を変えられる能力でしょ。なんで刀の形に固定してるの?」

「うっ……そ、それは……」

「……まさか戦闘に集中してる間はそっちにまで気が回せず姿を変えられない……なんてことはないでしょうね?」

「………………」

 ……え? マジで? それめちゃくちゃ勿体無くね? っていうか普段はひも状に出来てるんだし、別に姿を変えられるっていうのは刀剣類限定じゃないんだよな? だったらもっと色々出来るんじゃねぇか? 火織の魔剣創造(ソード・バース)みたいにいろんな形の聖剣にしたり、もしくはそれこそ聖剣でできた龍なんかも造ったりしてさ?

「私、火織ちゃんの強さに憧れてたから……」

「それでずっと剣術の修行ばっかだったの? ……これからは同時に聖剣の能力の使用も練習しなさい。それじゃあ宝の持ち腐れよ」

 それを聞いたイリナは一旦火織から距離を取ると、じっと集中するかのように擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)を正眼に構えた。すると擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)の刀身が少しづつうねうねと動き出し……火織に向かって一気に伸びた!

「そうそう、その調子」

 しかしながらそれを余裕を持って天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドリィ)で横に弾く火織。よくすぐに対応できるな。

「おーおー、やってんな」

「匙? それに会長たちも?」

 後ろから話しかけられ振り返ってみると、すぐ後ろに生徒会の匙が、そしてその後ろには会長たち生徒会の面々がいた。

「御機嫌よう兵藤くん、神裂さん。……仲がいいことはよろしいですが校内で不純異性交遊は厳禁です」

「あー、いやこれは別にそんなんじゃ……」

 会長が地べたにあぐらをかいて座ってる俺と、俺のあぐらの上に座ってる白音ちゃんをジト目で見ながら言った。うん、実はずっと白音ちゃんをひざ上に乗せて、更に俺が後ろからぎゅって抱きしめながら火織たちを見てたんだよ。

「っていうかお前ら、一体何してんだ?」

「いや、木場達を見てたら俺も負けてられないなって思って、ここ最近白音ちゃんに組手の稽古してもらってたんだよ。で、今は休憩しつつ仙術で回復してもらってんだ」

「……何か文句でもあるんですか?」

 ジト目で睨む白音ちゃんに対して匙は冷や汗を垂らしつつ

「滅相もありません」

 と、目を
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