暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第53話 足りないもの
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し続けてる。しかしながら未だに彼らは一太刀どころか今火織が振っている天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドリィ)とは別に右腰に吊っている透明の聖剣(エクスカリバー・トランスペアレンシー)を抜かせることすら出来ずにいた。まずは私に2本目のエクスカリバーを抜かせてみなさい、とのことらしい。

「ぜぁぁぁああっ!!」

「連続で斬るにしても、ただ闇雲に振り回せばいいってもんじゃないわよ」

 以前戦った時のようにゼノヴィアは地面にクレーターが出来るような大振りな一撃は出さないようになっていた。今回は前回と違い1対1。大振りの後の隙をカバーしてくれるパートナーがいないため、ゼノヴィアはぎこちない動きで隙の少なくなるような動きをしていた。しかしながらそんな、まるで付け焼き刃のような戦い方では火織に勝てるはずもなく、火織が防御から一転、攻撃を始めればたちまち防戦一方になっていた。

 イリナの話によれば、ゼノヴィアはこれまでパワーに頼りっきりの戦い方をしていたらしい。イリナのようにカバーしてくれるパートナーがいる時ならともかく、1人で戦う時はそれで大丈夫なのかとも思ったけど、何でもゼノヴィアはこれまではそのパワーですべての敵を圧倒してきたんだと。だから火織のように、パワーを全て受け流してしまうような相手は初めてだそうだ。……まあ確かにあんな芸当ができるのなんてそうそういないよな。

 剣道にも相手の振ってくる竹刀を受けると見せかけて受け流す型があるけど、あんな威力の一撃じゃ必死に回避しちまうよ。何せちょっとでもタイミングをミスればそのまま押し込まれて終わりだからな。とてもじゃないけど今の俺にはあんな芸当無理だよ。……まあそのこと火織に言ったら、実戦なら赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)使ってるだろうから正面から受けてもパワー負けしないだろうし、受け流す必要ないんじゃない? とか言われたが。

「がぁっ!?!?」

 そんなことを考えていると、しびれを切らしたかのようにさっきまでの戦法とは一転、でかいのを放とうとしたのか破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)を一気に振り上げたゼノヴィアだけど、それをいち早く察知した火織はすぐさまその場で回し蹴りを放った。火織のかかとがゼノヴィアのみぞおちに深々と突き刺さり、ゼノヴィアは破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)を振り下ろすことも出来ずにそのまま結界の外、ちょうど木場の治療をしているアーシアのそばまで転がり出た。

「ゼノヴィアさん!」

 アーシアは片手で木場の治療を続けつつ、ゼノヴィアにも治療のオーラを送り始める。だいぶ治療スピードも落ちてきたな。今日もそろそろ限界か?

「たぁぁあああっ!!」

 そして結界の方ではイリナが火織に斬りかかり、火織は正面から
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