第十四話「新兵の覚悟」
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ーーー【エクスカリバー本部・第4格納庫】
「おい、燃料まだか!?」
「サンプル採取用のケース、14ケース分届いたか?」
「いや、あと3ケース分足りない。科学班から少し拝借してくる」
「スペアの武器は300本あれば足りるか?」
「人数分を考慮すると……あと4〜50本ぐらい追加してくれ」
「殲滅特化部隊は到着したか?」
「いまのところ、ブランクとレックスしか来てないなぁ…」
「おい、急げよ!出発まであと7時間だぞ!」
「燃料まだか!?遅ぇよグズが!」
大勢の兵士達が、慌ただしい様子で出撃準備を進めている。
手ぶらでいる兵士など一人もいない。全員が何かしら手に道具を持っている。
いよいよ新たな作戦「レッド・イーグル」が決行されるからだ。
兵士の数は「ブラック・アロー」の約2倍になる予定だ。
しかも、今回の作戦はただの殲滅作戦ではない。
突然変異種を捕獲し、血液とウイルスをサンプルとして回収する、という重要な任務がある。
殲滅作戦と並行して、サンプル回収もしなければならない。
オルテガとソレンスは、スペアの武器の点検を任されていた。
点検をしながら、オルテガは口を開く。
「なぁ、ソレンス……」
「ん?どうした?」
「お前は、今回の作戦……どう思ったよ?」
オルテガの突然の質問に、ソレンスは少し間を空けて答える。
「どうって……殲滅と捕獲の両方をこなすとなれば、苦労はすると思う」
「そうか……お前らしいな、それ」
「…………どうした?オルテガ」
「なぁ、ソレンス…俺はさ……感染者を殲滅させようと、本気で兵士になったんだぜ………」
「あぁ、分かってる」
「でもよ……俺は今さ…感染者なんざ二度と見たくねぇって思っちまっててよ……」
「オルテガ………」
「ハハハ……笑えよ、ソレンス。俺は臆病になっちまった…」
点検していた武器を手放し、オルテガは自嘲気味に笑う。
笑う?大切な親友のこんな姿を笑う?
こうなっても不思議じゃない。臆病にならない方がどうかしてる。
「お前は臆病者なんかじゃない」
「え?」
「あんな地獄に行ったんだ。恐怖を抱えるのは当然だ」
「………………」
「なぁ、オルテガ」
「復讐のために兵士になったんだろ?だったら恐怖から抜け出せ」
……………………そうだ。
俺は、なんのために兵士になった?
誰のために兵士になった?
なんのために、自ら地獄への道を選んだ?
「…………そうだよな。なんでビビってんだ
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