ナツVS波動のユウカ
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位置が解ってたわ」
「ていうか、ナツもさっきまで迷ってたよね?」
他人事のように言うナツにルーが呟く。
「!?な・・・何だ、あれは!?」
突然村人が空を指さす。
つられるように全員がその指の先を見た。
そこにいたのは・・・。
「ネズミが飛んでる!」
「何だ、あのバケツは!?」
「あのネズミ、昼間の・・・!」
「空・・・って、落とし穴の意味ないじゃないのーっ!」
キーッとルーシィが怒る。
巨大ネズミ『アンジェリカ』の尻尾がヘリコプターの羽のように回転し、空を飛んでいるのだ。
そしてその背中には零帝リオンの手下、シェリー、ユウカ、トビー。
そんでもってアンジェリカは大きなバケツを持っている。
「毒毒ゼリーの準備に時間がかかってしまいましたわ」
「しかし丁度良かった。例の魔導士共も村に集まってる」
「おおーん」
「デリオラを倒さない限り、私達の望みは達せられないのです。邪魔する者には『死』あるのみですわ」
シェリーが村を見下ろしながら呟く。
すると、アンジェリカの持っているバケツの中身がたぷんっと揺れ、揺れた拍子にどろっと一滴零れる。
「!ゼリー?」
そしてその一滴はルーシィの元へと落ちてきた。
「ルーシィ!」
「きゃああっ!」
その瞬間、ナツが地面を小さく蹴ってルーシィを抱き留めて勢いよく跳び、ゼリーから遠ざけた。
ぼたっと地面に落ちたゼリーは生えていた雑草に落ち、どろぉっと地面に小さく広がり、しゅうう・・・と音を立て小さく煙を出し、最終的にはじゅわぁぁっとゼリーの広がった地面を溶かした。
地面に生えていた短い草ごと。その一部分だけ土が露わになっている。
「ひっ!」
「何だ、このアブネェ臭いは」
「あのバケツ一杯にこれが入ってるのか!?」
「ま、まさかバラまくつもりじゃ・・・」
村全体がざわめきだす。
「醜い」
ユウカが発した言葉に、ナツの耳が反応した。
「月の雫の影響が人間をこうも醜くするとは・・・まるで悪魔」
「デリオラの子のようで不愉快ですわ」
その声を聞いたナツの顔が険しくなる。
「アンジェリカ。おやりになって」
「チュー!」
シェリーの声を合図に、アンジェリカはバケツの中身をバラまいた。
「うあああああっ!」
「きゃー!」
「わぁあ!」
「ああ!」
「あああっ!」
「やめろォォ!」
「こんなのどうやって防げばいいのよ!」
それを見て狼狽える村人とルーシィ。
「皆、村の真ん中に集まれっ!」
「ナツ!」
「ルー、村の皆とルーシィは頼んだぞ!」
「任せてっ!」
「ハッピー、飛べるかっ!」
「あいさ!」
ナツの言葉を聞いた村人とルーシィ、ルー
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