暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
ナツVS波動のユウカ
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
位置が解ってたわ」
「ていうか、ナツもさっきまで迷ってたよね?」

他人事のように言うナツにルーが呟く。

「!?な・・・何だ、あれは!?」

突然村人が空を指さす。
つられるように全員がその指の先を見た。
そこにいたのは・・・。

「ネズミが飛んでる!」
「何だ、あのバケツは!?」
「あのネズミ、昼間の・・・!」
「空・・・って、落とし穴の意味ないじゃないのーっ!」

キーッとルーシィが怒る。
巨大ネズミ『アンジェリカ』の尻尾がヘリコプターの羽のように回転し、空を飛んでいるのだ。
そしてその背中には零帝リオンの手下、シェリー、ユウカ、トビー。
そんでもってアンジェリカは大きなバケツを持っている。

「毒毒ゼリーの準備に時間がかかってしまいましたわ」
「しかし丁度良かった。例の魔導士共も村に集まってる」
「おおーん」
「デリオラを倒さない限り、私達の望みは達せられないのです。邪魔する者には『死』あるのみですわ」

シェリーが村を見下ろしながら呟く。
すると、アンジェリカの持っているバケツの中身がたぷんっと揺れ、揺れた拍子にどろっと一滴零れる。

「!ゼリー?」

そしてその一滴はルーシィの元へと落ちてきた。

「ルーシィ!」
「きゃああっ!」

その瞬間、ナツが地面を小さく蹴ってルーシィを抱き留めて勢いよく跳び、ゼリーから遠ざけた。
ぼたっと地面に落ちたゼリーは生えていた雑草に落ち、どろぉっと地面に小さく広がり、しゅうう・・・と音を立て小さく煙を出し、最終的にはじゅわぁぁっとゼリーの広がった地面を溶かした。
地面に生えていた短い草ごと。その一部分だけ土が露わになっている。

「ひっ!」
「何だ、このアブネェ臭いは」
「あのバケツ一杯にこれが入ってるのか!?」
「ま、まさかバラまくつもりじゃ・・・」

村全体がざわめきだす。

「醜い」

ユウカが発した言葉に、ナツの耳が反応した。

月の雫(ムーンドリップ)の影響が人間をこうも醜くするとは・・・まるで悪魔」
「デリオラの子のようで不愉快ですわ」

その声を聞いたナツの顔が険しくなる。

「アンジェリカ。おやりになって」
「チュー!」

シェリーの声を合図に、アンジェリカはバケツの中身をバラまいた。

「うあああああっ!」
「きゃー!」
「わぁあ!」
「ああ!」
「あああっ!」
「やめろォォ!」
「こんなのどうやって防げばいいのよ!」

それを見て狼狽える村人とルーシィ。

「皆、村の真ん中に集まれっ!」
「ナツ!」
「ルー、村の皆とルーシィは頼んだぞ!」
「任せてっ!」
「ハッピー、飛べるかっ!」
「あいさ!」

ナツの言葉を聞いた村人とルーシィ、ルー
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ