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球選手ほどじゃないが、契約金も持参で来てくれたよ。断ったがね」
自由に動くことを好む俺は歯車としては不適格だ。
あちらさんも話をして理解したようで、それからは健全なお付き合いをしている。
アナコンダもあちらさんの伝手で手に入れたものだ。
「送ってくれた礼だ。紹介してやろうか? 何なら華僑とかでもいいぜ。ああ、ロシアとかそっちでもいいがな」
「き、気持ちだけ貰っとくっす!」
「そうかい。じゃあ、送ってくれてありがとな」
そうこうしてるうちに駅前だ。
「いえ、オレここで待ってましょうか?」
「んー……いいや。帰りは徒歩で帰る。ああ、ついでに聞くが火持ってねえ?」
「100円ライターでよければ……」
「んじゃ貰ってくわ」
シャツとズボンと言うラフな格好の弊害だ。
…………煙草は胸ポケットに入れたのに、火を入れ忘れた。
ズボンは携帯と財布、コートか何かにライター入れてたんだが……もう季節じゃないしな。
「ちょっとオマエらさ、遊ぶとこ間違えてんじゃねえの?」
裏路地に入ると公子らが柄の悪そうな連中に絡まれていた。
これは……岳羽だけじゃなかったのか?
「写メとか撮っちゃう? パパとか気ぃ失うよーなセクスィーポーズなやつ!」
岳羽が突っかかって行ったせいで女が調子づいた。
「え、えーっとうちら一応裏瀬さんの知り合いでしてね?」
伊織が俺の名前を出したことで一瞬場が静まり返るが、すぐに笑い声に変わる。
「裏瀬? あんな奴怖かねーし! 最近日和ってるらしいぜアイツ」
「つーかマジあり得ねえ。え、何? その名前出したらどうにかなると思った――ワケ!?」
「あ……!?」
伊織の腹にボディーブローが叩き込まれる。
ああ、そろそろ出てくべきか。
「――――へえ、誰が日和ってんの?」
「へ?」
咥えていた煙草をそのまま伊織を殴った男の喉に押し付ける。
「いあ゛ぁああああああああああああああああ!!」
「う、裏瀬くん!?」
公子の声で俺が誰かをようやく連中は認識したようだ。
「ねえ、誰が日和ってんの? 教えてよ。なあ?」
首を抑えて蹲った男の顔面を蹴り上げる。
感触からして鼻の骨が折れたのだろう。
「う、嘘……え、アイツ裏瀬なの?」
「か、囲――――」
指示を出そうとした男の喉に貫手を一発。
割と力を入れてやったから、声帯を傷付けたようだ。
「ねえ、誰? 誰なの?」
「ヒィッ……! ち、違! あ、アタ――――キャアアアアアアアアア!!」
岳羽に写メがどうとか言っていた女の髪を引っ掴んで壁に叩きつける。
そこそこ悪くない顔だが――――ご愁傷様。
分かり易く痛い暴力はさ
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