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る以上、安全は保障出来ない。
俺はそれでも別に構わないが、煩わしいのは御免だ。
「……直接シメに行く、と?」
「まあな。調子づいたのにちょっかいかけられたくないんでね」
特に今はペルソナ、影時間、シャドウと言う問題に取りかかっている。
それが最優先事項、アホみたいな連中に絡まれるのは面白くない。
「っす。じゃあ、裏瀬さんが着くまでは居るように行って、着いたら引き揚げさせますわ」
「おう。ついでにちょっと足頼むわ」
コイツに連絡が来ていない以上、まだ公子らは居ないのだろう。
だったら先に行ってチャッチャと終わらせるのも悪くない。
「っす。まだ飲んでない奴居るんで、そいつに送らせますわ」
「ああ」
店の外では灰色の髪の若者がバイクに跨っていた。
鍵穴を見るに――――十中八九は盗品だろう。
「ちわっす! 安全運転、ちょっぱやで目的地まで行くんでよろしくお願いします!」
「元気があって結構なこった。早く着くのはいいが、別に安全運転はしなくてもいいさ」
荒っぽい運転で酔いを醒ましてくれ、そう言うと灰毛は照れたように笑う。
「んじゃ、ケツどうぞ。メットは……まあいいっすよね? サツが来れば撒きますし」
「ああ、しっかりやってくんな」
そもそも交番がすぐ近くにあるのだが……ふと視線をやれば黒澤巡査は目を瞑った。
つまりはそう言うことだ。
アレもアレで後ろ暗い物品を捌いているのは以前から知っていた。
もっとも、それが特別課外活動部向けだと知ったのは最近だが。
「優しいおまわりさんが見逃してくれるみたいだ。パトにでも見つからなきゃ、スムーズに行けるだろううよ」
ケツに乗るとすぐに走り出す。
駅までだからすぐに着くだろう。
「裏瀬さん、聞いていいっすか?」
「あん?」
「オレって半年くらい前から……裏瀬さんのグループっつーか、コミュニティ? みたいなんに入ったんすよ」
名やルールがあるわけではない。
彼らは俺の名を使って多少の利を得て、俺もまた彼らを使って情報を得ている。
グループと呼べるものではないが、確かに繋がりはある。
「で、入った切っ掛けが裏瀬さんの喧嘩なんすよ。覚えてます? ヤクザの溜まり場に一人で殴りこんだの」
「あー……何かあったなそう言うの」
ヤクザの下っ端が薬を捌いていて、エスカペイドの客にまで売ろうとした。
店側としちゃ面白くないし、何よりそのヤクザは余所者だ。
幅を利かされたら色々と不都合が出る、それがある程度頭の回る連中の総意だった。
だから俺が動いたんだったか。
「十人、しかもヤクザっすよヤクザ! 数は集めてたけど、壁役だったんしょ?」
「ああ、サツの介入ほど鬱陶しい
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