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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第34話 真実
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クレイン・アルゲイル!!やはり………」
何となく予想出来たバルトはあまり驚く事は無かった。
「“研究は中々行かず難航していた。そんな中、聖王を守る騎士としてA室でバルトマン・ゲーハルトのクローンを製造することに決まり、新計画として最近見つけたベルガントの墓から採取したDNAを交ぜ、彼の力を加えたクローン体の作成を始めた。しかしこの試みが更に計画を難航させた”………なるほど、これが中止になった理由だな」
「“そして責任者のレーフィル・アルテルは計画の中断を決定。その数日後レーフィルは殺害された。計画は完全に凍結。計画に関連する資料も全て消去され、聖王の聖遺物やベルガントに関する物もすべて消去した”………やはり完全に計画は凍結されたみたいだな。そしてここから先は無いか………」
先程と同じく研究記録の紙をしまい、再び周辺を探してみる。
「………ちっ、特に有益な情報はもう無いか」
そう舌打ちし、視線は秘密の地下室へと向いた。
「行ってみるか………」
あまり気乗りしないがバルトは地下へと進むことにした………
「これは………!!!」
下に降りてみるとヴィヴィオの居た場所はかなり荒らされていた。
既に息絶えていた他のクローン体の試験管も全て壊されており、中のクローンも何処にもいなかった。
「一体何が………いや、ここの場所を知っているのは実際に実験していた科学者………だがこの研究所を見る限り口封じに殺されている可能性が高そうだ。………だったらクレインか?だが死体まで集める様な奴だったか?」
そんな疑問を持ちつつ、その部屋を捜索する。
「………くそっ!!何もねえ!!」
イライラ混じりに近くの機械を蹴飛ばした。
出来ればバルト自身ここには来たくなかった。
道具のように管理されたヴィヴィオの顔が浮かび、怒りが混み上がる。
「ちっ………」
自分を落ち着かせるように自分にビンタし大きく息を吐く。
「らしくねえ、落ち着け………」
自分に言い聞かせるように今度は深呼吸。
「………よし!」
そして何時もの状態に戻ったバルトは再び捜索を開始し、そして………
「何だこれ………?記録チップか?」
ヴィヴィオが入っていた場所の近く小さなメモリーチップがあった。
バルトは早速見ようと周りを見渡すが、映像を再生する機器どころか、生きている機械さえ無い状態だった。
「………まあいい、次の部屋に向かうか」
もう収穫は無いと感じたバルトはその場を後にした………
「さて………」
B室を捜索するが収穫は無く、時間も既に4時間を過ぎていた。
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