拠点フェイズ 3
拠点フェイズ 馬正
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なにか言っている。
でも、その言葉も祝福の言葉に聞こえる。
ああ……幸せ。
こんなにも、幸せすぎて……怖いくらい。
「鈴々には、今のお姉ちゃんが怖いのだ……」
……もう。
そんな憎まれ口叩いちゃって。
「おまーせさーん♪」
「………………お姉ちゃん。朱里に見てもらったほうがいいのだ、すぐに城に戻るのだ」
「えー? 別に何処も悪くないよー?」
「絶対おかしいのだ……」
もう、鈴々ちゃんは心配症だなぁ。
そんなところもかわいいんだけどー♪
「……お姉ちゃん、今朝からおかしいのだ」
「えー? そうかなぁー? えへへ? 私はいつもこうだよー?」
「絶対おかしいのだ……お兄ちゃんと会う前のお姉ちゃんもポヤポヤしてたけど、今のお姉ちゃんは絶対におかしいのだ……」
ひどいなぁ、鈴々ちゃんはぁ。
私、そんなにぽやぽやばっかりしていないよぅ。
特にご主人様と会ってからは……ご主人様。
そのご主人様と………………………………
「うひぇへへへへへへ………………」
「お、お姉ちゃん! 変なもの食べたのか!? 食べたのだな!? すぐに朱里に診てもらうのだ!」
もう、鈴々ちゃんったら!
この喜びがわかんないのかなぁ?
「り、鈴々ちゃんだって、わかるでしょ?」
「へ? 何がわかるのだ?」
「その……ご主人様と、せ、接吻したじゃない……」
きゃっ♪
「せっぷ? ああ、なんか息止められたのだ。苦しくて、もがくうちに気持ちよくなって、気がついたら寝ていたのだ。あれは、何かの修行なのか?」
「…………………………鈴々ちゃんには早すぎたのかなぁ」
鈴々ちゃんは、まだまだお子様だったのね。
しょうがないなぁ……もうちょっと大人になればわかるよ。
はぁ……でも、ご主人様の身体。
大きかったなぁ……
それにすごく暖かくて……腕も太かったし。
あの腕に抱かれたなんて……
くふっ……くふふ……
「もう、やんやんやんやん♪ ああ……もー♪」
「こ、怖いのだ……り、鈴々、用事を思い出したのだー!」
椅子から飛び退るように走り去る鈴々ちゃん。
まるで何かから逃げるように……
おかしいね、どうしたんだろう?
―― 趙雲 side ――
ごくっ、ごくっ、ごくっ、ごくっ……
ふう……
「昼間からそんなに飲んだらいけませんや、子龍様」
「やかましい! 今日は飲みたいのだ!」
いつも愛用する酒屋の軒先。
そこは酒造であり、小さな居酒屋でもある。
見廻りなどでサボる……いや、息抜きの際によくここで一杯飲んでいるのだが。
今日は、とにかく飲
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