暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第44話 シリカの受難
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未だに湧き出る。

「あうぅぅぅ……キモチワルイ……です……」

 シリカは、げんなりしていた。さっきの事を……思い出して。

「まぁ……あれがこの層で一番だと思うぞ。……あれ以上のモノはない」

 リュウキはそう言っていた。
 シリカは、イソギンチャクに似たモンスターの粘液まみれの触手に全身を巻かれていた。全身を巻かれ、粘液まみれにさせられ……本気で気絶しそうになっていたのだ。

「確かにな…… アレにはオレも触れたくない」

 キリトも同意した。
 出会った事は、何度もあるが……、巻き付かれたことはない。生理的嫌悪感が出るのは何もシリカだけじゃないと言う事だろう。

「ううぅ……」

 シリカは、まだ、立ち直れそうに無いが。

「ほら……」

 今度はリュウキから手を伸ばした。ずっと座り込んでいたら、危ないから。ここはフィールドなんだから、いつ次の相手が襲ってくるか判らないから。
 いくら、キリトと自分がいる状況だったとしても、油断は禁物だ。

「あっ…… ありがとうございます……」

 シリカは、この時に気持ち悪いと思っていた気持ちが吹き飛ぶ。そして赤くしていた。

「ははは……」

 キリトは微笑ましそうに見ていた。普段のリュウキはかなり大人染みている。
 今のその表情から、考えるに自分より1つ?2つ? 判らないけど、歳下に見えるのだ。だけど、普段はそんな風に思えないんだ。とても、しっかりしているから。
 だけど、この時だけ、リュウキが自分より歳下なんだと思えた。歳相応の自然さが出ていて普段の事もあり、尚更見えたのだろう。その柔らかいリュウキの表情に。




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