戦闘校舎のフェニックス
第25話
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新校舎に入っていくイッセーたちを見届けてライザーの女王、ユーベルーナに話しかける。
「後ろからイッセーたちを不意撃つと思ったんだが意外だな」
「警戒しておいてよく言うわ。それにさっき言ったはずよ。『雷の巫女』を倒した後、じっくりとあなたをやるって」
「そういえば言ってたな。そのこだわりがどう結果に出るか」
「結果は変わらないわ。私が倒すか、ライザー様が倒すか。変わるのはその過程だけよ」
「そうですわ」
俺たちの応酬にライザーの僧侶で実妹である、レイヴェル・フェニックスが会話に加わる。
俺とイッセーのデアボリック・エミッションは範囲外に逃れていたんだろう。
「紅髪の滅殺姫、雷の巫女、聖母の微笑み、魔剣創造、そして赤龍帝の籠手。御大層な名前が並んでおりますが、こちらはフェニックス。不死なのですわ」
「不死だろうと倒し方はある」
「蘇るたびに倒しますの?それとも、魔王級の一撃かしら?確かに数をそろえれば何度も倒すことが出来るかもしれませんし、ドラゴンの力をリアス様に譲渡すれば絶大な一撃を放つことが出来るでしょうね」
「なら、なんで見逃した?お前の指示ならそこの女王も動くだろ?」
「リアス様も含め、満身創痍ではありませんの。傷はトワライト・ヒーリングで治せるでしょうが、魔力や体力は戻りませんから」
鋭い分析だ。援護に行った三人は連戦で体力的に厳しいし、部長はまだ大丈夫だろうが、ライザーを相手にしているため無くなるのも時間の問題。
何度も倒す方は体力的に厳しい上、長期戦は不利になる。それに
「フェニックスの涙を持ち込んでいるんだろ?」
「よくお分かりで」
そういうとレイヴェルは小瓶を取り出した。
「どんな傷だろうと瞬時に癒やすことのできる秘薬。それのお蔭で朱乃さんを倒せたんだな」
名前の通りフェニックス家が生産している冥界の秘薬で、悪魔同士でも高値で取引されている。その効果の高さからゲームでも二つまでと制限されている代物だ。
朱乃さんと戦って無傷で済むとは思えないし、第一俺が付けた傷も無くなっているから、あいつが使ったんだろう。
「ええ、そうよ。私と彼女の実力は互角。けれど私はあなたに撃たれた傷もあったんですもの。これが無ければ墜ちていたのは私の方だったわ」
「そのまま墜ちてればよかったんだがな」
「口が減らないわね」
「そりゃ、どうも」
「それでそんな状態でまだ戦いますの?」
「ああ。お前の分析通り、こっちの戦況は思しくない。だが、勝つ目は無いわけじゃない。そもそもお前は勝利条件を少し間違えてる」
「間違えているとは?」
「これはゲームで戦闘不能の条件があるんだ。倒さなくてもそれを満たせばいい」
確かにルール無用の殺し合いだったのなら不死を倒すのは難しい。だがこれはルールの定め
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