第95話
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き覚えがあった。
それはあの時、触手から聞こえた女性と同じ声だ。
「アンタか、こんな回りくどい事件を起こした張本人は。」
「そうですね。
だとすると、どうするんですか?」
「そんな事は簡単。
お前をぶち殺せばいいだけ。
そこら辺に転がっている死体と一緒にな!!」
麦野は右手の人差し指を女性に向ける。
指先に電子が集まり、一本の電子線が女性に向かって放たれる。
だが、女性に当たる直前で電子線は何かにぶつかったかのように直前で止まり拡散していく。
その光景を見た、麦野は眉をひそめ、女性は笑みを浮かべる。
「あんな電子線で私を殺せると思ったのですか?」
「それなら、超接近するまでです。」
女性が視線を向けた時には既に絹旗は女性の目前まで迫っていた。
「窒素装甲」で強化された右手が女性の顔面に向かって突き出される。
しかし、拳が直撃する直前に突如、地面から水が湧きあがり絹旗の拳を受け止める。
拳サイズの水の玉が絹旗の腹の辺りに四つ出現し、そのまま絹旗に向かって放たれる。
直撃した絹旗は後ろのスラム街の壁にぶつかり、さらにはその壁も破壊して部屋の中まで吹き飛ぶ。
「絹旗!?」
フレンダは驚きながらも、絹旗のもとに駆け寄る。
「わ、私は超大丈夫です。」
そう言ってゆっくりと立ち上がる絹旗だが。
(やられたのは四か所、それも重度の打撲。
能力を使ってこれだけのダメージ、超やばい相手です。)
絹旗に嫌な汗が流れる。
麦野も視線を女性から外す事なく、警戒を強める。
「さて、少しはいいデータを取らせてくださいね。」
周りに水玉を浮かべながら、女性は楽しそうに言うのだった。
そして、麻生もある男と遭遇していた。
逆探知した部屋に辿り着くと、そこには男が一人だけ立っているだけで他には誰もいない。
「お前の探している女ならつい先程出て行ったぞ。」
まるで、麻生の疑問に答えるかのように言う。
「拉致した生徒達はどこだ。」
「此処にはいない。
別の所に幽閉している。」
「その口ぶり、お前もあの女の仲間か。」
「まぁ、そういう事だ。
さて、星の守護者の実力を我に見せてもらおうか。」
男は両手を握り、拳を作り、構えをとる。
戦いは避けれないと判断した麻生も、拳を作る。
「では、参る。」
その言葉を聞いた瞬間、男の身体が消えた。
次の瞬間には麻生の横方面からとてつもない衝撃が襲い掛かった。
その衝撃はとてつもなく、横にある壁をぶち抜き、さらには隣にある建物も貫通する。
男がした事は至って単純。
常人では捉えられない速度で移動して、拳
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