暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
マザーズ・ロザリオ編
終章・全ては大切な者たちのために
統一デュエル大会
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噂に聞くとユウキさんはカイト、リオ、セラ、リーファ等名だたる猛者共を片っ端から斬ってのけたらしい。

(……カイトやリオが対応出来なかったって事は……厄介だな)


先日、ユウキと共にとあるクエストを進行中にアイツは俺が少しだけ見せた動きを真似て一段階上のレベルに進化した。
その時はまだ拙かったものの、あの2人を下したとすればソレを身に付けたのかもしれない。

(……見てみたい、ユウキの全力を。だから……)

トーナメント表が発表される。





一回戦―――VS《猴王》アード








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闘技場地下控え室。発表された通知を見ながら予測を立てる。キリト、ハンニャ、ユージーンは一回戦ではかち合わない。順当に勝ち進めたとして二回戦でキリトVSユージーン、俺VSハンニャ。そして準決勝でキリトかユージーンと当たる事になる。

(……アードに勝てる保証はどこにも無いけどな)

午後1時、試合開始の合図が鳴る。
第一試合はユージーンの試合だ。数分間の剣撃音の後、アナウンスでユージーンの勝利が告げられる。第二試合はキリト、こちらもほぼ同タイムで二回戦進出。

「さて、行くか」

第三試合は俺の出番だ。



試合も3つ目とあって観衆も大いに盛り上がっている。大歓声の中でデュエルをする経験が無いわけではないが、今日は一味違うような印象を受けた。

「アード」
「うん。手加減、しない」
「おう」

10メートルの間隔を開け、60秒のカウントが減っていく様を見る。
シルフのアードは革防具を中心とした軽装で金属装備は一切無い。武器は丁度彼の身長と同じ位の棒、カテゴリ的には短棒に属する。SAO、ALO初期の頃の主武装は棍を使っていたが取り回し易さを考えて短棒にしたとか。

カウントが10秒を切る。アードは隠そうともせずに突撃体勢、対する俺は大太刀を抜かずに小太刀を下に垂らした受けの姿勢。
図らずもアードの得意な近接戦になるのは目に見えているが、俺は戦術を変えるつもりは微塵も無かった。


カウントがゼロになる。

「ハァァァッ!!」
「はっ!!」

狙い違わず鳩尾に突っ込んできた短棒を跳ね上げた小太刀でずらし、カウンターの掌打を打ち込む。が、さっきの攻撃は元々挨拶代わりなのか、突き出した手は上方にフワリと浮かんだアードに軽々と避けられてしまった。

アードは元々超近接戦を得意とするプレイヤーで、平地はもちろん周りの地形を使って縦横無尽に駆け回り、常に相手の死角を奪うというスタイルだ。ALOではさらに『翅』という要素ができた為に空中への機動力が向上し、やつの戦術は
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