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やはり真田との付き合いは考えた方がよさそうだ。

「うっへえ、災難だなアイツ」
「アンタも真田先輩と一緒に鍛えたら? 下手すれば私より体力ないんだし」
「ゆかりッチ酷くね!?」

 そうこうやっていると桐条が場を締めるように手を叩いた。

「さあ、そろそろだ。準備はいいか?」

 緑色の夜がやって来る、何度見ても目に優しくない時間だ。
 これが森の緑ならまだマシなのだろうが……

「じゃあ今回は、復帰組二人とゆかりの四人で行こうか」
「え、あれ? 俺は?」
「じゅんぺーはまた今度! ほら、二、二で丁度いいし!」

 男二、女二、確かに丁度いいが合コンじゃあるまいし。

「それじゃ、行くよ!」

 階段を昇った先にある扉を開けると一気に景色が変わる。

「有里、一つ頼みがある」
「はい?」
「お前と岳羽には俺と裏瀬のバックアップを頼みたいんだ。どれだけ動けるかを確かめたいんでな」
「私は別に構いませんけど……裏瀬はそれでいいの?」

 どれだけ動けるかを確かめる、ね。
 それもまた必要か。

「ああ、構わない」
「んじゃゆかりも裏瀬くんも賛成みたいだし、そう言う作戦でGO!」
「腕が鳴るな。裏瀬、どちらが多くシャドウを倒せるか競争といこうじゃないか」
「へえ――だったらとりあえず俺が一歩リードなわけだ」

 曲がり角に居るシャドウ目掛けて雷を放つと、シャドウの断末魔が聞こえる。

「やってくれる! 行くぞ!!」

 シャドウを求めて走り回る俺達。
 召喚の早さではワンアクション置く必要のない俺が有利だが……

「これで俺も一つ!」

 見事なコンビネーションでカブトムシのようなシャドウを打ち滅ぼす真田。

「二つ、三つ!!」

 仮面を被ったスライムのようなシャドウ目掛けてトリガーを引き、一匹仕留める。
 同時にカルキには別のシャドウを狙わせて一刀両断。

「……」
「ん、どうしたの?」
「いや……ちょっと気になってな」

 シャドウの形だ。
 さっきのカブトムシのようなものも居れば、鳥のようなものもいる。
 一定階まで達した時に出て来たと言うちょっと強めのシャドウ。
 様々な種類が居るが……

「この塔にも前に出て来たような巨大シャドウが居るのか?」
「え、どうだろう……分かんない」

 巨大シャドウはどこから来るのか、タルタロスではないのだろうか。
 そうでないならばどこから、何のために?

「それも気になるし、この塔についても気になることがある。なあ公子ちゃん、ここで人工島計画文書を手に入れたんだよな?」

 小声で公子に問う。
 これは他の連中には言ってないらしいのでその配慮だ。
 俺が知ったのは偶然だったが……
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