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たところだ、出来は……アナコンダほどではないがそれなりの代物になっている。
「どんなものを使うんだ?」
「改造したガスガンさ。岳羽が使ってる弓よりも威力はあるから問題ないぜ」
実銃よりも手軽に入って、尚且つ殺傷力の高い武器だ。
ヤンチャしてる人間の中にもそう言う系統のものを使う連中は割と居る。
もっとも、大概は脅し目的だったり動物を撃つ程度だが。
「ふむ、お前も俺のように徒手空拳かと思っていたんだがな」
言うや俺の身体をペタペタと触り始める。
男に触られて喜ぶ趣味はないんだが……
「うむ、やはりいい筋肉をしている。服の上からでは分かり難いがよく絞っているじゃないか」
「……そいつはどーも」
そこらのチンピラ程度には負けない自負はある。
だが、本職の真田のような人間程の才能がない以上、メインには据えられない。
あらゆる手段を用いて戦うのが俺のスタイルだ。
「どうだ、学校に来る気があるならヤってみないか?」
ボクシングを、と言うことなのだろう。
だが些か言葉を省略しすぎだと思う。
聞きようによってはいかがわしい言葉にも聞こえる。
「生憎と学校に行く気はないよ。行ってもしゃあねえからな」
勉強、部活、恋、全国の学生が同じようなルートを辿っている。
王道と言うやつだ、そこに俺の求めるものはない。
だからドロップアウトして馬鹿なことをやっているのだ。
「そうか。まあ、気が向いたらで構わん。他の部員にもいい刺激になりそうだしな」
「ああ……っと着いたな。流石に今の時間帯は少ないな」
カウンターに座りメニューを広げる。
「俺は牛丼特盛にするがお前はどうする?」
「あー……並みで」
「育ち盛りが遠慮するな。すいません! 特盛二つと卵、豚汁も二つで!」
そんなに食えないんだがな……
「沢山食って、タルタロスで沢山動けば問題ない。はは、楽しみだな!」
「…………そうだね」
これからは誘われても遠慮しよう。
食が細いわけでもないが、そこまで大食いでもないのだ。
流石につまみやらを胃に入れた後で、時間が経っているとは言え牛丼特盛はキツイ。
「お、来たな。コイツが隠し味だ」
「うへぇ……プロテインとか馬鹿じゃねえの……」
ちょっと形容に困る食事を終えて寮に戻るといい時間になっていた。
すぐに武器を取って月学へと向かうと、既に全員集まっており、俺達が最後だったようだ。
「あれ? 何か裏瀬くん顔色悪くない?」
「……食ってすぐランニングさせられたんでな」
「明彦……」
「はは、すまんすまん。だが、よく着いて来てたじゃないか。喫煙している割に体力はあるようだな」
まるで悪びれていない、
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