暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン28 蘇った少年と不死を目指した男
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はない。覚悟を決めて、僕らはゆっくりとその通路に足を踏み入れた。

「と思ったらすぐ出口だった」
「まだ3分も歩いてないね。待てよ、さっきの通路のあの位置からこの向きに直線で3分弱………駄目だ、どうしても計算が合わない。こんな位置に部屋があるはずないのに」

 いぶかしむ稲石さんだけど、前に僕が来たとき存在するはずない場所の部屋に案内してデュエルしたどっかの誰かとはどっこいどっこいの不気味っぷりだと思う。少なくともお前が言うな。

「ね、ねえ、あれ見てよ」

 部屋の中をきょろきょろと見回していると、翔が何かを見つけたようだ。そっちの方を向いてみると、そこにはいかにもな棺桶が壁に立てかけてあった。………ここって一応は学校の一部だよね。もうなんでもありだなデュエルアカデミア。いまさらといえばその通りだけど。

「入ってますかー、失礼しますよ、っと」

 とりあえず開けてみる。いやだってほら、これがお約束ってもんでしょ。まーたカミューラみたいなのが入ってたら速攻で閉めるつもりだったけど、そこに横たわっていたのはスーツ姿でメガネをかけたミイラ。ミイラぁ!?

「なんじゃこりゃー!?ってあれ、この顔もしかして、大徳寺先生?」
「よく来たな、七星門の鍵の守護者よ」

 そのミイラについてはいろいろ考えたいこともあったが、どうやらその時間はないらしい。コツ、コツ、と静かに足音を立てながら近寄ってきたフードにマスクの男、こいつが最後のセブンスターズだろう。

「一応確認させてもらうよ。お前が明日香や万丈目をさらって大徳寺先生をこんな姿にしたのか!」
「最後の一つは間違っている。そのミイラは、はるか昔からここにあったものだ。だが、彼らを襲ったのは確かに私だ。返してほしければ、私と闇のデュエルだ!」
「上等っ!セブンスターズ、また返り討ちにしてやる!」
「自己紹介がまだだったな。私の名はアムナエル、そして私こそが最後のセブンスターズ!」

「「デュエル!」」

「先行は私がもらう!ドロー、錬金生物 ホムンクルスを召喚!カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 錬金生物 ホムンクルス 攻1800

 アムナエルがまず出したのは、黒い目隠しをつけた片腕と片足が金属のようになっているほぼ全らの人間型モンスター。攻撃力1800はなかなか大きいけど、このまま押し切る!

「ドロー、アームズ・シーハンターを召喚!そして手札から爆征竜―タイダルの効果発動、このカードと水属性を墓地に送ることでデッキのモンスターを一体墓地に落とすことができる。この効果で僕が手札とデッキからそれぞれ落とすのは、手札がオイスターマイスターでデッキからがハリマンボウだよ。その効果を受けて、ホムンクルスの攻撃力は500ダウンしてもらう」

 アームズ
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