暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン28 蘇った少年と不死を目指した男
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、今はそれより先生優先!レッツゴー!





「ねえ万丈目」
「サンダー」
「……ねえサンダー」
「なんだ」
「迷った………よね」
「ノーコメントだ」

 そう言って、話は終わりだといわんばかりにそっと目をそらす万丈目。迷ってるな。これまではまだもしかしたら迷ってないんじゃないかっていう希望もあったけど間違いない。完全に迷子になってやがる。

「まったく……」
「キャーーーーー!!」

 そのまま文句の一つでも言ってやろうとした時、いきなり悲鳴が響いた。あの声……明日香!?慌てて声の方向に駈け出そうとしたその瞬間、ポケットにねじ込んでおいた僕のPDLが鳴り響いた。相手は……夢想だ!

「はいこちら清明、もしもしどうしたの!?今ちょっと忙し…!」
『お願い清明!今森の中にいるんだけど、明日香とはぐれちゃった、だって!それで探してたら悲鳴が聞こえてきて………細かいことは後で話すから、とにかく森まで来て、だって……さ?』
「あれ。えっと、やあ、夢想」

 歩きながら話してたら案外すぐ近くにいた夢想に話を聞いてみると、なんでも明日香の部屋が誰かに荒らされて犯人が森に駆け込むのが見えたから追いかけてきたらしい。ふむ、大徳寺先生がいないのと何か関係が……まさかね。

「ちょうどいるなら話は早いね、だってさ。明日香っ!」

 そう言って走っていくのを慌てて追いかける。と、いきなり前を行く夢想の足がぴたりと止まった。そのままぶつかりそうになるのをなんとかストップし、背中越しに何があるのかを見てみる。するとそこに落ちていたのは、誰かのデュエルディスクと散らばったカード。恐る恐るそのなかの何枚かをひっくり返してみると、それは案の定『エトワール・サイバー』『サイバー・チュチュ』『スケープ・ゴート』『プリマの光』『ドゥーブルバッセ』等々、明日香のカードばかりだった。

「一体、明日香に何が……」

 大徳寺先生の行方不明に加え、明日香の身にデッキを放り出してどこかへ行くほどの何かが起きた。これにはさすがの十代も警戒の色を強くし、翔に隼人も不安そうにあたりを見回している。あれ?

「ねえ十代、万丈目、見なかった?」

 一人足りない。ついさっきまでいたはずの万丈目までどこかに行ってしまった。万丈目は、普段の言動とは裏腹に面倒見がかなりいい。すぐ近くで悲鳴が聞こえたのを無視したり逃げ出したりするような男じゃあないはずなんだけど。

「うわあああーーーっ!」

 ってまた悲鳴!?しかも今度は万丈目の声だ!

「行くよ、みんな!はぐれないでね!」

 本当は一人で突っ走って様子を見に行きたいところだけど、さすがに二回目だからある程度警戒する。一人でいるのは論外。助けに行ってこっちがやられました、じゃあ
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