暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン28 蘇った少年と不死を目指した男
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殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
この効果を発動するターン、自分は水属性以外のモンスターを特殊召喚できない。

 ハリマンボウ 守100

「手札1枚から2体のモンスターの展開…………」
「ある意味、これも錬金術の一種なのかな?まあなんだっていいさ、場に2体のモンスターが出たことで、霧の王の攻撃力もまた1600ポイントアップ!」

 霧の王 攻4000→5600 守800→2400

「ミスト・ストラングル!…………先生、最後の試験の結果は合格ですか?」

 そう言うと、アムナエルはちょっと驚いた顔をした後でふっと笑い一言、

「期待以上の満点なんだニャ」

 そう言った顔は、僕らがよく知っている大徳寺先生のものだった。

 霧の王 攻5600→ヘリオス・トリス・メギストス 攻4700(破壊)
 アムナエル LP400→0





 デュエルが終了し、ソリッドビジョンがふっと消えていく。それと同時に、アムナエルと棺桶のミイラが同時に床に崩れ落ちた。慌ててアムナエルのほうに駆け寄ると、体が文字通りボロボロになって床に叩き付けたゆで卵の殻みたいなひび割れが全身に走っていた。そういえば、デュエル中にもこの体は長くない、みたいなことを言ってた気がする。

「アムナエル……」
「よく聞いてくれ、清明。私は確かにセブンスターズでは最後の一人だが、これで三幻魔の件がすべて片付いたわけではない」
「え…?」
「ちょっと待て、それどういうことだよ!まだ他にもいるってのかよ!?」
「その通りだ、十代。私の上にもう一人、三幻魔を復活させようとする者がいる。私はそれを止める力を持つものを見極めるために清明、君と戦った。君ならばきっと、三幻魔の復活を阻止できるはずだ!後のことは、任せた」

 本当は、まだ何か言おうとしていたのかもしれない。だけど、その声が言葉になる前に、アムナエルの体は限界を迎えて砂の山になった。

「大徳寺先生ー!!」

 本音を言うと、ちょっと泣きたい。だけどアムナエルは最期に言っていた、まだすべてが終わったわけじゃないって。だから、そういうのは全部後回し。いまはただ、その最後の敵とやらの企みを止めてやることだけを考えるんだ!
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