クトゥグアとの戦い U
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に襲いかかってきたフサッグァは、超高圧電流によって消滅している。エネルギー生命体は、短絡させることにより殺せるのだ(とこの作品では言っている)。神話に引っ張られる神々や神獣だからこそ、この方法で殺せたのだった。
『なんだと!?』
体が悲鳴を上げてきたことで、護堂は神速を解除した。恐らく、この戦いの中ではもう使えないだろう。後遺症で動けなくならなかっただけ有難い状況だ。
「やっと・・・一対一だな。もう召喚する余裕なんて与えないぞ。」
『馬鹿な・・・馬鹿な!一つだけではないのか!?二つも能力を付けることが出来るのなら、何故今まではやらなかった!?』
勝利を確信した直後の大逆転は、クトゥグアの精神に多大な影響を与えていた。これほど強力な力を出し惜しみする理由など少し考えれば分かることなのに、彼女は考えることが出来なかった。
この姿こそ、護堂の奥の手『黒の戦士』モードである。このモードは、デフォルトで耐熱、耐弾、耐刃、耐衝撃の能力が付いている上に、能力を三つまで同時に装填出来る。
・・・しかし、その代償は途轍もなく大きいのだ。
この能力の限界時間は、僅か三分。この時間を過ぎると強制的に能力が解除され、二時間の間【ステータス改竄】自体が使用出来なくなる。
使いどころを誤れば、即死亡に繋がる諸刃の剣。それが、この『黒の戦士』モードなのだ。
ザッ・・・と、護堂が一歩を踏み出す。
それに対して、彼女は反射的に蒼炎を放っていた。もう、意味はない攻撃なのに。
「『耐火』・『耐物理』・『剛力』装填。」
『馬鹿な・・・馬鹿な馬鹿な!!!?』
精神汚染も、炎も剣も。彼女が持っている全ての攻撃手段を打ち消されて、彼女に勝機が残っている筈も無く。
この後、凡そ一分後に、クトゥグアは消滅するのだった。
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