クトゥグアとの戦い U
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トゥグアは内心で舌打ちした。
『では、色々と試してみるか。』
彼女が呟くと同時に、周囲に展開する蒼炎の弾。先程のような巨大さはなく、大きさは十センチ程に圧縮された蒼炎だが、その数は段違いだった。
『これも受けきれるか!?』
凡そ五百。
それ程の数の蒼炎が、まるでレーザービームのように次々と発射される。それはまるでマシンガンのような連射速度で、その弾幕の壁は、とても回避出来るような物ではなかった。
「クッ・・・!?」
当然、護堂が取れる行動も限られてくる。彼は先ほどと同じように両腕を顔の前に回し、吹き飛ばされないように前のめりになり叫んだ。
「『回復』削除、『耐火』装填!」
ガガガガガガガガガ!!!
凄まじい音を立てながら、彼に当たり続ける蒼炎は、しかし彼の防御を抜くことが出来なかった。幾らかのダメージを与えてはいるようだが、決定打にはなりえない程度の物ばかりだ。
・・・だが、今更自身の攻撃を防がれたからといって、動揺するクトゥグアではない。
『フム・・・。溶岩をほぼ無傷で泳いだかと思えば我を殴っただけで重傷を負う。それなのに、この攻撃には耐えるのか。ならば次はこれだ。』
蒼炎の弾幕を撃ち続けながら、彼女は炎の精を多数召喚した。フサッグァがいないのがせめてもの救いだろう。流石に、彼らの司令塔の役目を負うフサッグァまで、すぐには再生出来なかったようである。
「くそ、またそれかよ!?」
護堂が毒付くのを尻目に、彼女は命令する。
『さぁ、まだ仕事は終わっていないぞ配下共!その神殺しを殺し尽くせ!!!』
彼女の号令と共に、火の玉たちは動き始める。
・・・しかし、先ほどまでとは攻撃方法が変化していた。
「ぐ、あああああああああ!?」
『ほう・・・これは効くのか。』
先の炎の精たちは、ただの熱線で攻撃していた。しかし今は、その体から刃物が突き出ていた。その刃物は片刃の剣で、象牙らしき柄が付いているが、鍔は存在しない。ソレを持ち、炎の精たちは護堂へと特攻したのである!!!
クトゥグアの蒼炎と炎の精の斬撃攻撃。その両方に晒された護堂には、その斬撃を防ぐ術が存在していなかった。辛うじて急所だけは防御に成功したものの、体の至る場所へと剣が突き刺されていく。更に恐ろしいことに、護堂の体内へと侵入したその剣に触れている場所が、発火し始めたのだ!
「あ、アアアアアアアアアアアアア!?」
コルヴァズの剣。
これは、『カウントダウン』という作品で登場したアーティファク
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