第二話 方程式の解
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の方角。それは少年がいたと思われていた場所であり、そこに向かっている訓練生への視線であった。
さて。俺も用意しなきゃ。
あくまで気軽に。まるで散歩でもしに行くかのように気軽に鼻歌を歌いながら彼は動いた。
少しだけ時間を遡る。
路地を飛翔、疾走するメンバーは慎重になっていた。
飛翔も路地を形作る建物の上にはいけない。もしかしたら、これは罠であるという可能性の方が強いのだ
念には念をという言葉ほど戦場での至言はないのだ。まぁ、逆に注意し過ぎてアウトという例もあるのだが。
どれだけ普段の自分のまま、しかし己を高めることを忘れないかが生きるための戦略であると言える。
自分の心は確かに訓練で昂ってはいるがまだ冷静であると各々がそう思い、出来る限り早く進撃する。
そして、ついに相手の位置を補足した場所に辿り着いた。
『居場所の変化は?』
『さっきばれる覚悟で探知したが、位置に変更は無し───つまり迎撃態勢だ』
厄介なことになったと溜息を吐きたくなるが仕方がない。
魔導師は迎え撃つ人間の方が有利である。
魔導師は当然、魔力反応から相手の数、位置を大まかな場所まで特定できる。無論、そういったものをジャミングする装置もあるし、魔力を使わなければ直接、視覚で見ない限り反応は普通察知されない。
それこそ探知魔法でも使わない限り、隠れることはできる。
しかし、探知魔法を使うということは相手に自分はお前を探しているぞということなのだ。まぁ、今回の場合は訓練なので奇襲などは難しいと判断したから探知魔法を使ったのだが。
しかし、この場合相手は魔導師なのだ。待っている時間で適正によるが何でも出来る。
バインドなどあらゆる魔法を使って罠など仕込み放題。変身魔法などで虫とかに化けて出るのもいいかもしれない。
訓練校などで口酸っぱく言われた事だ。
魔導師は追い詰められた時が一番怖いのだ。自分も魔導師だからこそ理解できる説法を今こそ強く思う。
『……策は?』
『出来れば一発砲撃かまして終わりにしたいっていう夢語りたいが……普通に考えたらぁ対策たてられてるわな』
『前置きはいいから結論言えよ』
『じゃあ、結論───誰でもいいからちょっと生贄になってくれ』
『解りやすいな!?』
だが、ある意味で一番シンプルだ。
誰か一人、二人が突撃をして相手の罠と魔術適正を暴露させ、そこをバックから砲撃でかます。
砲撃手が狙われた場合はガードでフルバックが間に入る。
実力者相手にもこちらの練度が高ければ通じる策だ。
『相手のスタイルが限定できたらもう少し考えられるが……』
『普通に考えたら砲撃タイプじゃね?』
『まぁ、多分ミッド式だと思うが……使っている俺が言う台詞じゃねえが
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