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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-44濡れ衣を着せられて
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「……では。私たちも、戻りましょう」
「待ってちょうだい!せっかく来たのだから、この部屋も探していきましょう!なにか、いいものがあるかもしれないわ!」
「そうじゃの。ならば、手っ取り早く魔法で探すとするかの。レミラーマ」

 ブライの詠唱で魔法力が部屋に散り、三ヶ所で光を放つ。

「あら、三つもあるのね。なんだか、得した気分だわねえ。どれどれ。……あら!疾風のバンダナね!これを身に付けると、素早く動けるようになるのよ!他の防具を身に着けるのに邪魔になるものではないし、いいものがあったわねえ!」
「あの……それは、彼の……」
「さて、あとはなにかしら。小さなメダルに聖水ね、まあ大したものではないけれど、文句を言ったらバチが当たるわね。」
「ふむ。もう、良いかの?」
「そうですわね!もう、お宝のにおいもしないし。もう、用はありませんわね!」
「……」

 さらに微妙な顔になって黙り込むミネアに、ライアンが声をかける。

「……あの男も、もうここに戻ることも無いだろう。余計な手間をかけられた駄賃ということで、どうだろうか」
「……そうですね。洞窟に残された宝の一部とでも思えば、いいですね……たぶん……」
「さて、我らも脱出するぞよ」


 ブライもリレミトを使い、一行は洞窟を脱出する。
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