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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-44濡れ衣を着せられて
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終わらせ、改めて口を開く。

「ともかく。兄さんがいないとこんなにも穏便に話が済むという喜びも噛みしめたいところですが、今はそれよりも。まずは、情報を集めましょう」
「うむ。城内に怪しい者はおらぬということであったが。奴めの姿を見知る我らが聞き回れば、行き先について新たな情報が得られるやも知れぬでな」


 城内で話を聞き回り、真犯人と思われる男が南の方角に去っていったこと、男が去った方角は岩山に囲まれて行き止まりになっており、洞窟があるだけであることを聞く。

「ふむ。正に、袋の鼠じゃの」
「逃げるならば、キメラの翼でも使ってすぐに国外に逃げれば良さそうなものですのに」
「我々に罪を(なす)り付けたことで、油断して居るのでしょう。或いは我々が裁かれる間の城内の隙を突き、再度盗みを働くつもりやも知れません」
「わざわざ盗みに入って盗ったものが、金銭的にはさほど価値のないブロンズの十字架だけというのもおかしな話ですからね。本当に、そうかもしれません」
「洞窟に潜るのか!あの男もそれなりに強そうだったし、腕が鳴るな!」
「どうせ潜るなら、お宝なんかも取っておきたいわねえ。旅をするには、やっぱり先立つものが必要だし。珍しい装備品も、あるかもしれないし。」
「どろぼうさんを、捕まえに行くのよね?それなら誰か、外で見張ってたほうが、いいね」
「そうか。捕縛のために、ライアンは行ったほうがいいだろうからな。それなら、残念だが俺は外に残るか。万一取り逃がした時に追うならば、俺が適任でもあるからな」
「兄さんがいなくて、攻撃魔法が得意なのはブライさんだけになりますからね。ブライさんに洞窟に向かってもらうとすれば、残る側の攻撃力に不安が出ますから。アリーナが残ってくれるなら、安心ですね」
「アリーナ様が残られるなら、私も残りますわ。ブライ様が向かわれるなら、尚更」
「そうですね。それでは回復役で向かうのは、私ということで」
「見張りは、たくさんはいらないね。わたしも、行くね」
「人数のバランスは悪くなるけれど、お宝を探すんだから!あたしの特技で、ブロンズの十字架がある方向も、わかるかもしれないし。あたしも、行くわ!」
「残るのが、アリーナとクリフトだけになるのね。……大丈夫?やっぱりわたしも、残ったほうがいい?」
「別に問題無いだろう。少ないほうが、待っている間も遠慮無く魔物が倒せるからな!万一の回復役だけ、残してもらえば」
「そう。……うん、アリーナなら大丈夫ね。クリフトも、いい?」
「……アリーナ様と……ふたりで……はっ!だ、大丈夫です!問題ありません!」
「そう。それじゃ、よろしくね」



 一行は城を出て南の洞窟に向かい、アリーナとクリフトのふたりを見張りに残して、洞窟の探索を開始する。

「まずは、あ
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